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幼馴染み③

「…んむっ…」 鼻からぬける甘い声。 俺のです。 優時の薄い唇が、俺の唇の感触を楽しむように食んでくる。 ちゅむっと音を立て、上唇を食み、下唇を食み食み。 俺の腰に回った、大きな節だった手。 もう1つの手は後頭部に回り、俺の動きを封じ込める。 「はぁっ…ん」 優時の部屋。あまり物がなくてすっきりしている。ちなみに、俺の部屋はカオス! もぅ、何十分とキスしてる。 優時はキスが好きだ。 軽いキスが濃厚なキスになって、また軽いキスに戻って…の繰り返し。 俺たちは、恋人になったのでした。 いや、正確には恋人っぽいことをする、かな?付き合ってって言われてないし、俺も言ってない。気づいたら今のこの関係も高校入学してからなので2年になる。 ほぼ毎日キスするし、最後までしてないけどそれらしき事もする。 最初のキスは、優時からだった。 もちろん戸惑ったけど、どういうつもりか聞く事もできずに今日に至る。 だって、気持ち良いんだもん。 …気持ち良いんだもんもん。 「…っはぁ、長い、優時」 「うん」 ようやく唇が離れたと思ったら、顔中にキスの雨、雨、雨。 誰か、傘ください。 「…どったの?優時。いつも以上にキス魔だね」 「…んー?んん、まぁ。」 大きな手で俺の頭を撫で、額に唇を落とす。 背筋がゾクッとするから そこの場所へのキスは苦手だ。

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