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幼馴染み⑮

「あ、あの、さ、」 「ん?」 ちゅっちゅっちゅっ。 顔中にキスの雨。大雨。 「ちょ、ゆ、優時!ま、は、話が、」 「…」 俺の顔を覗き込む切れ長の瞳がキラッと輝いた。 「お、俺、あの、さ、あの…」 「好き」 「…へ?」 「楓のこと、好きだよ」 「………」 ポカンと間抜けにも口開ける俺に、優時は優しく微笑み俺の手を握った。 「大好き。」 訳が分からない。 なに?なんで いきなり、こんな… なんで、そんな優しい瞳でこっち見るの。 あれ。もしやドッキリ? わ。嬉しい。 色んな感情が体を駆け巡る。 そこで、気づいた。 山下莉子は? 「な、何…言って…」 「ずっと好きだった」 「だ、だって…おま、」 「…俺が好きなのは、楓だけだ」 「し、信じられ…」

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