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幼馴染み⑯

「楓、好き」 耳元に口を寄せ、甘く甘く囁く。 腰の奥がじんわりと痺れた。 止まっていた涙が再び溢れる。 「…ゆ、じ、お、お、俺、」 がばって音が出そうな勢いで優時に抱きついた。 「…ん」 「俺、嫌だ!優時と一緒にいれないの嫌だ!!ずっと一緒に居たのに、俺から離れないでよぉ。」 わんわん、子供みたいに泣いた。 優時は優しく背中をずっと撫ででくれた。 やっぱり、この手を離したくない。

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