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第2話

 あいつはクラスの女子から、学年一クールでカッコいいっていつも言われてる奴やった。  小5で転校したおれの前の席におったあいつは、確かにちょっと大人っぽい雰囲気のイケメンやった。  女子からいつも「かわいい」と言われてしまうおれと違って、誰が見てもカッコいいと言われそうなすっきり整った顔をしとった。  面白半分にふざけることはほとんどなくて、でも笑いのツボはちゃんと心得てた。  大阪で育つ男がモテるためにそれは絶対に必要なセンスで、普段はそんなにしゃべらへんのに、あいつがふとしたときに突っ込む一言は爆笑を巻き起こした。  ただのイケメンやったら、大阪ではあんなにモテへんかったやろう。  運動も勉強も笑いもデキるあいつは当然モテモテで、女子からはひそかに熱い視線をそそがれとった。  ミーハーに騒ぐと眉をひそめてうるさそうにするから、あいつに惚れてる女子はこっそりひっそり奴をながめて頬を染めとる。  お前ら、だまされとるんやで。  あいつはそんなクールでもカッコいい奴でもないで?  けっこう意地悪で口悪くてめんどくさい奴なんやで?  何が気に入らんのか知らんけど、あいつは時々おれに絡んでくる。  こっちは話したないのにあれこれちょっかい掛けて来てはおれを怒らせる。  なんやねん、あいつは。  一体何がしたいねん?  ホンマ、ムカつく奴やわ。

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