5 / 12
第5話
ーーそれ、どういう意味。
聞こうとして、ジョセフがそれを妨げるように、唇を奪った。
一瞬、面食らう。今まで、ジョセフからキスをしてきたことは、なかったから。
動揺したのを悟られないように、ジョセフの頰に手を這わせて、たどたどしいキスに合わせる。
にゅるりと、舌が歯を割って口内に入ってきた。
けれど初めてだからか、どこを舐めていいか分からずに彷徨うように口内を動いている。
もどかしくなって、ちろちろと動く舌を自身ので絡め取った。
ジョセフはぴくりと肩を震わせ、身を硬くしたが、すぐに身体を預けてくる。
「ん、ふっ…」
ゆっくりと深く、絡み付くようなキスへと進んでいく。
それにつれて、ジョセフの声が、甘く艶やかなものへと変わっていく。
「は、っぁ、…アル…」
ふとした拍子に、前髪の隙間から覗く瞳と視線がぶつかって、どき、っと心臓が大きく音を立てた。
背筋がぞくぞくして、全身を掻き毟りたくなるほどの快感が、身体を支配する。
同時に、やはり自分は彼が好きなのだなと実感する。
「…ひ、っあ…!」
下着越しに緩く勃ち上がったモノを撫でてやると、びくん、とジョセフは大袈裟に身体を震わせ、身体を仰け反らせた。
続けて下着を下ろそうとすれば、ジョセフは身体をくねらせ、顔を手で隠すようにしながら、恥ずかしがるような仕草を見せる。
もう何度も身体を重ねて、お互いの細部まで知っているのに、何を恥ずかしがることがあるというのだろう。そう毎回、思う。
まあそこが、この人の可愛くて魅力的な部分でもあるのだけれど。
「ひ、…んぁっ…!」
ぐり、っと亀頭を親指で中に押し込むようにしてやれば、ジョセフは必死に身体を捩って、その刺激から逃れようとする。
逃げられないように腰を掴んで引き寄せ、もう少し強く刺激してやれば、ジョセフの瞳の端に涙が滲んだ。
「は、…あっ…ア、ル…」
こくん、と喉がなった。
ーージョセフの涙は、とても綺麗だ。彼の整った顔と相まって、扇情的で酷く美しい。
だからだろうか。もっと見たい、もっと泣かせたいと、そう思ってしまう。
ジョセフのモノに唇を寄せ、ぱくりと咥える。
ちろちろと先端を刺激しながら、根元の方を上下に扱いてやれば、その唇から声が溢れた。
「あ、ぁあっ…!」
ジョセフの身体が、ぶるりと震えた。
同時に、どぴゅっ、とジョセフのモノの先から、白濁が飛び散る。
残る余韻に浸るように目を閉じ、くったりと床に身を預けるジョセフがちらりとこちらを見上げた。
涙できらきらと光るガラス玉のような瞳。
それは、決して自分を写すことのない瞳。
「あっ…⁉︎」
ジョセフの両膝の裏に掌を押し付け、ぐっとその身体の方へと倒す。
秘部を思い切り晒け出すような格好が恥ずかしかったのだろうか、ジョセフの顔がかっと赤く染まる。
「ん、…っ」
白い太ももの裏に軽くキスを落とした。
ジョセフが、ぴくりと身体を震わせる。
頭上の照明の光を浴びて、ぬらぬらと光るジョセフの秘部は、官能的で、この上なくエロい。
たっぷりの視姦のあと、ゆっくりとソコヘ唇を寄せ、吸い付く。
「あ、ぁッ…!」
穴の周りを舐めつつ、硬く尖らせた舌で何度か抜き挿しを繰り返す。
ジョセフの唇から、吐息交じりの声が溢れた。
少し上擦った、甘美な響きをもった喘ぎ声。次第に、脳を溶かされてゆく。
ともだちにシェアしよう!