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第9話

ふ、と力が抜けた時、男の手が制服の中に入ってきた。ビクンっと大げさに動く体。直接感じる人肌にぞわっと鳥肌が立つ。 「や、やぁ..だ」 慌てて、男の手を掴むけどなんの意味もなさない。裾から入った手は大胆に俺の胸をまさぐりだした。 「...ッ!」 きゅっと両乳首を強く摘まれると体がピクッとはねた。そのまま、ゆっくりと乳首をひねるように指を動かされる。 「...んぅっ」 ぶんぶん首を振るけど、そのまま執拗に触れ続ける。 正直、男の乳首なんてなんで付いてるのか分からないほど不思議だったのに、まさかこの部分で気持ち良く感じるなんて! 痴漢されてるのに!バカ!俺!! 無い胸を揉みしだかれ、乳首を強く摘まれると知らず知らずのうちに腰が動いた。 「...んんぅっ!」 我慢したいのに、声が漏れてしまう。 唇を噛み締めるけど、荒くなった呼吸までは隠せない。 じんわりと涙が浮かんでくる。 泣くな、俺! 泣いたら負けだ!! 訳の分からない叱咤激励を自分にするが、本当はもう負けそうだった。 女装させられ、それだけでも恥ずかしいのに多分、いや、確実に変態おっさんに痴漢され...感じている自分が情けなくて情けなくて。 「...ぐずっ...ん」 もぅ、結婚出来ない...。 するっと指が乳首から離れた。 そのまま指で腹を撫で、徐々に下に降りていく。

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