28 / 114

テイク♂2.友達 カレの初モノ、いただきます。

   鋭い目付きで睨んできながらも全く怖さが伝わらないのは、感じて喘いじゃってるからかな。  三本目の薬指が入るか入らないかで行き来していると、上からごくりっとなにかを飲み込む音が聞こえてきた。 「やっぱ下手でも体験してみれば?磯部。女とはまた違うかもしれないぞ」 「……ん、したい」  待たせたなぁ、磯部。  つーかここまでよく持ったな? 「トモくんが言ったことはもういいから、ほらほらー」  ぐちゅ、と音を立てて入り込んだ三本目の指。  バラバラに動かしつつ、もう一度磯部に目を向ければ今度は頷いて、ちゃんと友樹の顔を両手で挟んで下半身の目の前まで引き寄せた。  左手で持つカメラに右手で友樹のナカを遊びかき混ぜる。 「まッ、やめろ、って!」 「なんか、木下と先輩訳ありっぽいけど、すみません。お願いします、っと」 「ん゙っぅ……!」  ガッ、と勢いよく友樹の口にチンコを入れた磯部。  あれ、ちょっと念願のイラマチオ入ってんじゃねぇの?  向けるカメラの小型画面に映る苦しそうな友樹の顔。  目で磯部の顔を見てみるが、こっちも少し苦しそうだな……。また歯が当たってるとか? 「トモくん、ちゅっちゅってしてあげてください。てか普通にやり方わかりますよね?」  両手が塞がってる今、頭を撫でれない俺は代わりにナカに入ってる指達を動かして感じるところを責め立てる。 「んっ、うぅん、はぁ……ッ!」 「あッ、せんぱいイイ、かも……」  ぴちゅぴちゅとハニーローションのおかげか味やニオイについて文句なしでしゃぶる友樹。  俺の言うことを聞いたのか、それとももう諦めて友樹の技でも出してきたのかはわからないが、我が友の磯部はだんだんと気持ち良さそうに腰を振り始めた。 「先輩、センパイ、あぁイイなッ……!」 「んっ、ふぅんン……あぅ、」  俺が動かす指にも感じてくれてるのか掴まれた手の絡みが強い。 「はぅ、んッ、うう、」  画面に映る友樹。口のナカに有無問わず突かれながらも唇で必死に扱いているトモくんがエロい。  しばらく堪能しててもいいぐらいの画に少しばかりドキドキしながら尻穴もそろそろいいかなぁ、と思ってたら『はぁはぁッ、』と息をあげる磯部がこう言った。 「やっべ、イく」 ――え、イく?  その言葉に俺はずりゅっと卑猥な水音とともに穴から指を引き抜き、フェラを中断させる。  あぶねー。 「ハッ、はぁ――ッんだよもう!イき損ねた!バカ!」 「バカはお前だ。精液は飲んでも腹ぶっ壊す時があるんだぞ」 「……ん、はぁ……くっそ甘ッ」  不貞腐れる磯部とやっと終わったと思い込む友樹。嫌々ながらも最後辺り、ちゃんとヤってくれるとか偉くてエロいと思う。  トモくんはすごい、ははっ! 「そこで、イき損ねた磯部くーん」 「……」 「え、なに急に」  察しの良いトモくんに察しの悪い磯部。  ビクつく不良マジかわいい。 「磯部、持って来いって言ったもの、ちゃんとあるよな?」  俺の一言で磯部はハッとしながらこの先の展開を理解出来たみたいだ。  ハニーローションでベトベトだった磯部のモノはトモくんが舐めきったおかげでそこまで気にするほどでもなくなってきたな。 「持ってきた持ってきた」  腿の辺りまでおろしていた制服のズボンのポケットから手探りで突っ込み、ほらっと言って見せてきた磯部。  0.02とカッコいいフォント。光加減もなかなかでシックなデザインのコンドーム。  テッちゃんの時は興奮で忘れられていたからなー。磯部を疑ってるわけじゃないが、どのみちゴムなんてものは使って損ないだろ?  だけどウキウキにドキドキしたような表情でゴムの袋を破く磯部はなにもわかっちゃいない。  お前は勝手にコトを進めようとするな。 「……」 「飯塚先輩の睨む目も今なら可愛いと思えますよっ!」 「クソうぜぇ」  こんなコミュニケーションも取れるなんて最高じゃないか。  カメラの向きはバッチリ。二人の会話ももちろんばっちり。 「トモくんこれから気持ち良くしてもらう相手ですから、そんな事言わないであげてくださいよ」 「……」  今度は無視か。グッと友樹は拳を作っているが、我慢してるのかな。  でも無視は酷いな。 「……で、磯部」 「あいっ!」  完全にテンションが上がり切ってる磯部。  気持ちはわからなくもないが、初めての経験でこうもはやくに叶ってよかったな?  俺に感謝してほしいレベルだ。 「持ってきたお前のゴムはトモくんのチンコにつけろ」 「え。……え?」  素晴らしい笑顔だったのが一瞬で消えた。友樹は友樹で俺をジッと見てくるだけでなにも言わず口を閉じている。  あー、ここで磯部の奴、勘違いしたかな。  ゴムを友樹につけるからってお前が受けになるわけじゃない。後片付けをし易いように友樹につけるだけで、磯部には磯部用のコンドームがあるから。 「お前のはこっちだ。たくさん味わっとけよ?」  ポイッと投げるように渡せば小型画面に磯部が慌ててキャッチするものが撮れる。  受け取ったそれを食い込むように見る磯部はなかなか友樹にゴムをつけようとしないから、しょうがなく俺がつけてあげる事にした。  カメラは友樹に向けたまま床に置き、自由に動かせる手で添えるようにチンコに触れれば肩を上がらせる可愛らしい友樹。  ゴムつけるだけなんだからそんなイヤらしい触り方なんて一切してないぞ? 「……なぁ、木下」  磯部の顔を見なくてもわかるぐらいの、暗い声。  言いたい事はわかってるからすぐに答えるべく友樹のモノにゴムをつけながら口を開く。 「“厚いゴム”は長期戦可能なの、知ってるだろ?」 「……はァ、あゆむ……」 「ちょっと触っただけですよ、トーモくん」  つけ終わった手で友樹の頬を撫でる。  磯部に渡したのは同じコンドームだ。  ただ、0.09ミリという厚さのゴムだけどな。 「……」 「そんな暗い顔をするなって。磯部くんはなんだろー?」  ビデオカメラをもう一度手にして磯部に向ければムッとしたような表情で、だけど図星だったせいかなにも言わずカメラ目線なだけ。  

ともだちにシェアしよう!