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テイク♂3.弟くん こっちの世界においでよ!
「うわッ……なんだこれっ、んゃぁ、あっ!」
「ほらヒロくん、ここ。チョコがついてるところペロペロしてみ?くすぐったくて友樹兄ちゃん楽しくなるから」
責められ続けている友樹の悲鳴声は聞こえないフリだ。こんな近くにいるが、聞こえないフリ。
裕希君はもう熱心に尻穴と下半身を扱くことに忙しいみたいで弘人君の事はどうでもいいみたいだ。
けど、裕希君はまだよくわかっていないからイけそうでイけない時間を過ごす友樹のために刺激を多く与える役目として弘人君を入れようかな、と。
綺麗にまとめたつもりだけど、どうよ。
「俺もこっち舐めちゃおうかなァ」
「あッゆむぅ、待った……ん!おれ、くるしッ」
チョコソースをもう片方の乳首にかけながら懇願してくる友樹を見下し目線でカメラを撮る。
イけなくて苦しいもんな。イく、って時に裕希君が止めちゃったり、変なところを触ってその瞬間が遠のいたりしちゃうもんな?
可哀想に……俺だったらそんな地獄、経験したくないや。
「大丈夫ですよ、トモくん。小さい子の舌ってすっげぇ柔らかいってウワサですから」
チョコ塗れになった乳首に馴染ませるようコリコリ撫でていると、横から弘人君の声で『舐めていい?』と積極的過ぎるコメントを貰って、つい頷いてしまった。
その時の嬉しそうな弘人君の顔!
まじプライスレス。
「ぁッ、ひゃぅ……!やぁだ、んンっ、うぅん……っはぅ、ん……!」
「友樹さん、ここ?すげぇキツキツ」
「んっんっ、イく……!イっちゃ、ぅ……ッ、やばっ!」
「おいひー!」
「ひぎッ痛っ……かぅな、ァっ……うあぁッ、」
重点的ににどこかを責める裕希君。悪気もなくパクパクと、ペロペロと舐めて噛む繰り返しをする弘人君。
たまに俺も乳首をつねったりキスしたりするが、漏れる声は大きくなっていて、理性がなくなりつつあるんだろうとワクワクした気持ちでいっぱい。
抵抗してクールに抑えようとするのに気持ち良くなったら前後不明に鳴く友樹。
ふとした時に思い出すのは、この人ってばマジで不良で極秘問題を起こすのにここまで乱れるのか、ってやつ。情けなくもよだれまで垂れ流しているから、俺がすくって舐めてあげようか?
「やあら、アッん!おまえ、ら……!ふッ、ぐぅ……っ」
「嫌がるトモくん可愛いなぁ」
「あぁん……っ、あゆむ、あぅむッはぁはぁ、んんッーー!」
やっと二回目のイき。
今度は腹の位置じゃなく少しズレて床に飛び散ったが問題ないだろう。絨毯とかじゃないんだ、シミになる心配もしなくていい。
目を隠す役割としてつけた黒い布。パッと見すぐにわかる、あぁ泣いたんだな、という痕。色が濃くなってるからバレバレだ。
しゃっくりも出ているが、それが気持ち良過ぎて起こったものなのか泣き過ぎて起こったものなのか……知る必要はあるか?
「トモくん気持ちイイ?」
「ぁ、ん、んんっ……ひっ、ん……ッ」
「しばらく喋れない感じですか……――ユウくん、」
友樹を映していたカメラを次は裕希君に向けて撮る。
入れていた指も扱いていた手も今は離れてて、自由に使えるみたいだ。
ちなみに弘人君はなくなったチョコソースを追加してくれるんじゃないかという目で俺を見ている。
くっそ可愛い。
もうかけてあげないけどな。
「……はい」
「こういった流れが前戯だと思っていいよ。ちょっとこれはヤり過ぎに近かったけどさ」
小型画面越しの裕希君に笑みを浮かべながら友樹の頭を撫でる。
チラチラと左下の画面から俺の手がフィードインしたりアウトしたりでウザくなり、もう少しカメラを上げて、勃起しているそこを隠すように手で覆っている裕希君を撮った。
もう我慢しなくてもいいんだけどなぁ?
「じゃあユウくん、本番イっちゃおうか」
「ぁぁ……ンっ、ん゙んッあゆむぅ……ケホッ、」
「……」
縋り寄ってきた友樹。今の咳は風邪の前兆か?
それともただ咳をしただけなのか。
カメラを持っていない方の手を後ろに回して、腰辺りに回っている友樹の手を握った。するとソッと握り返してきたから友樹の限界も近いんだと思う。
「木下兄ちゃーん、兄ちゃん大丈夫?」
あまりにもぐったりしている友樹を見て5歳になる子供から心配されるはめになってるよ。
ここは苦笑気味になるなぁ……。
ビデオカメラのレンズを弘人君に向けて、首を傾げる姿をデータに焼き付けておく。眉間にシワを寄せる、なんてことをまだ知らないからか、そうじゃなくてもあざとく見えてしょうがない。
でも弘人君なりの心配のしかたなんだろうな。
「友樹兄ちゃんは大丈夫。すぐ元気になるから、頬っぺたにチュッてキスしてあげな?」
冗談で提案した事に、子供はすぐ信じるなんて俺の頭にはあまり入っていなかった。
弘人君はまた元気のいい声で『うんっ!』なんて返事をしてくれたから、今じゃないだろう、って。
あとで頬っぺたにキスするんだろうな、って。
「兄ちゃん、兄ちゃーん、ちゅっ!」
「ん……」
そう思ってたのに、なんだ。なんなんだこのほのぼのハメ撮り……!
カメラにおさめた、力なき不良兄とショタの頬っぺたちゅー。
よし、いい画も撮れたし、弘人君には悪いけど一階に行ってもらおうじゃないか。
ここからは裕希君と友樹の激しい突き合い。友樹も三回目の射精はちゃんと出来るか?
準備していたコンドームと一応のローションを片手で取る。
「トモくん、疲れましたか?」
「……」
「息もだいぶ落ち着きましたね。ユウくん、弘人君をここにいさせちゃまずいから――「あの、」
『出て行かそう?』
その言葉を遮られてしまった。裕希君に。
張ってる下半身をしばらく押さえ気味にしてると結構痛くないか?
俺だったら痛くてとりあえず下を脱ぎたくなるんだけど……。でも裕希君は脱がずに緩まさずに、ずっとそのままなんだよなぁ。
「木下さん……」
相変わらず手で押さえてる格好の裕希君は友樹の足の間に座っていたのを立ち上がり、着ていたTシャツを脱いで友樹のモノが隠れるように被せていた。
ん? んん?
どんな行動だ、これ。
「俺、やっぱり友樹さんとデキません」
「んっ?」
なんつった?
「やっぱ、どんなことにしても、あいつと最初に触って、ヤりたい、です」
俺を気にしているのかだんだんと小声になっていく裕希君。そしてチラッと顔色を窺ってくる様子に俺はポカーンッとして固まってしまった。
弘人君が来た時よりも、固まっていたと思う。
「えっ、ユウくん本気?」
それでもカメラを手放さない俺はとことんなんだと思うね。
「すみません……」
画面越しで何度も頷く。
「あー、ソレとかどうすんだ?」
立派に勃起をしている裕希君の下半身をどうどうと指差す。
「自分で、処理を、と……」
「……」
あぁ……そうか。
一旦、録画を終了しよう。
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