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テイク♂4.元カレ ジュボッて突かれて監視合い!

  「ふぅ、」  戻ってきた愁哉さんはなにも言わず、速攻で友樹に飛びつき押し倒した大胆元カレ。  なにか前置きみたいなものがあってもいいんじゃないか……?  急過ぎてカメラが追い付かなかったら意味がないぞ。いや、いいんだけどな?  ベッドの端に立って、愁哉さんの背中が見える位置にカメラを動かす。主観視点も客観視点も味わえるベストポジション。 「トモちゃんに挿入出来るとか夢みたいだよ。いつの間に掘られてんの?」 「……うっせ、するならしろよ」 「男前過ぎてムードないって!俺ちょっとカメラあるから戸惑ってるのにー」  なんて言いつつ触り心地の良い友樹の黒髪を撫でながらキスをする愁哉さん。  ゆっくり、舐めまわすように撮っては動いて、舌と舌が絡み合う音とともに二人の横顔を映す。……二人とも、目を閉じてないんですけど。 「んっ、ふ……、」 「……っ」  漏れた声は愁哉さん。  見ての通りどこか耐えているのが友樹。責めてるのに抜けゆくその甘い声は誰が聞いてもその気にさせるようなもの。  このハメ撮りってば大当たりかもしれない……。ちょっと興奮してる俺を無視しようか、どうしようか。 「は、ぁ……トモちゃんは変わらずイイ唇もってんなァ」 「ん……っ」 「なに?まだここ感じんの?」  ナチュラルな流れでシャツを脱がした愁哉さんは友樹の脇腹に口付けながらクスクスと笑う。初っ端からビクついた友樹の反応を見て、まさに“元カレ特権”の言い方で責めていってると思った。  ちゅっちゅっ、と体中にキスを落としてはヘソ周りを舌でぐりぐりと這いずらせて、またそこにキス。友樹の足を使って愁哉さんの自身を擦りつける腰の動きがエロい。  誘い方、なのか?  友樹のモノも半勃ちしているのがカメラにおさまる。 「ふははっ、トモちゃんのここぷっくりしてっけど、なに?ココ、感じる子だったっけ?」 「……あの時はお前が下手だったからな」 「えー?ひでぇっ」  下品くさい笑みを浮かべながら、下半身に手が――いくと思われた愁哉さんの手は、友樹の乳首を親指と人差し指でつまんで優しくクリクリと動かす。  会話も会話で、昔を思い出すような情事に、ほっこり。  でもソコはテッちゃんがヤり始めてくれて、それから磯部や弘人君が相手してくれたから余計に勃ってきたんだ。あの三人がいてくれなきゃ今でもあまり感じず、むしろ普通の乳首だったかもしれないからな。  だから愁哉さんは下手では、ないと思うぞ。 「でもマジうまそー」 「っ、……」  いい具合に膨れ勃ってる小さな乳首。指先を意識して、乳首の周りをなぞっているのか友樹の息が漏れ出しかけている。だけど必死におさえようとしているのは、嫌がってるからか?  ビクビクと微かに痙攣している肩に気付いていないのか……かわいいな。 「ぁ、んんぅ……」  パクッ、と口に含ませた乳首を、画面越しでわかるぐらい舌を動かして舐めはじめた愁哉さん。  もう一つの乳首には膨らみもなにもない、ぺったんこな胸を揉みながらたまに親指の腹で押し潰しているものに感じている友樹。  だけど控えめの声。 「はっ、なにそれトモちゃん可愛過ぎ」  だろ、可愛いだろ。 「お前しつけーな……」 「こうやると俺が感じるんだよー」  チュッ、と乳首の先端にリップ音を鳴らしつつ、下がっていく愁哉さん。  その時また唇にキスをしたあと、脇腹を甘噛み。友樹の体の揺れ方が止まっていないのを感じ取った。  感じ取った、俺の違和感。 「おーおー、嬉しいなぁ」  つい俺が思った違和感に首を傾げたくなったが、また愁哉さんの声で思考が戻り、カメラに集中する俺。  なにも言ってこない友樹と相手の愁哉さんの雰囲気。まるで蚊帳の外のように空気な俺は透明人間になってるのかと思うほど世界が変わって見える。 「トモちゃんが完勃ちとは……どうした?」 「だから、はやく終わらせ――は、ぅッ……!」 「ふっ、ははっ」  もともとフライングでベルトが外れかかってたものを少し乱暴めに外しながら下着と一緒におろした勢いで、ぼろんっと現れた友樹の勃起したモノ。  久々の再会で抑えきれなかったのか、ビッチ愁哉さんはさっそく口のナカに含ませて奥まで咥えたのだ。  抱きたいと思いつつ、抱かれたい欲が出てきたらどうすればいいか……でも不良総受けとしてまとめたいんだよなぁ。  クチュクチュと友樹の我慢汁と愁哉さんの唾液交じりで響く卑猥な音。ソコの毛にまで付くんじゃないかと思うほど咥えてるせいか、喉奥に当たる亀頭が気持ちいみたいで友樹は声をどんどん出していく。 「はぁ、んんっ……あ、ほッ、んなくわえて……っ」 「んー、れも、ひさびはだひー」 「んぁ、っン……」  上下に頭を動かし、たまに舌でなぞるように陰茎を舐めてはタマに口を埋めてもごもごさせる愁哉さん。  なんつーか、今まで見てきた、撮ってきたなかでも一番、攻め方がなってる気がする。ガチ受け役だからこそ気持ち良さとか焦らし方とか、そんな迷いなくことが進むのか?  友樹にカメラを向けたって撮られたくないのか俺を見ないよう反対方向に顔を背けてるし。  そんな反応に、なんか、俺が、つまらなくなってるし。 「トモちゃんトモちゃん」  いや、この二人に興奮とともに萌えてきてる俺がいるのは確かだ。挿れた事しかない俺でも愁哉さんの攻め方を見て勉強になるようなものも、ある。 「あッ、ん、なに……」 「んー、ふふっ、色っぽくなったなー?」 「はぁ……?」  他にも、友樹がちゃんと感じ始めて理性も飛んで、ラブホテルなんだから気持ち良さそうに大きな喘ぎ声でも出せば俺も満足なんだ。  受け同士である二人が乳繰り合ってて、それでも攻めと受けが見分け出来て。ふとした時に、付き合っていた頃の二人が――見える。 「なぁ、擦り合いっこしようぜ?」 「……本当に好きだよな、それ……」  それで満足なのが、元カレ×○○というものだ。なのに“つまらない”と思う感情が出てきてどうする、俺。  本来なら、これが正しい撮り方だろ?  今いる立ち位置からもう少し下がって、愁哉さんの顔をあまり映さず友樹の厭らしく嫌がる姿を撮りながら、終わるまで見守る。  そのはずなのに、つまらないって……今までのハメ撮りで俺も混ざり過ぎたか? ――いやいやいやいや……。  ちょうどそのころ、友樹は上体を起こしてて、愁哉さんは自身のモノを取り出しながら友樹の膝の上に跨って二人のモノをくっつけていた。  違う熱に触れてまた感じるのか愁哉さんは二本のチンコを両手で握り締めながら扱き始めている。脱がされた愁哉さんの黒下着にはわかりやすくもシミがついてて、そのシミの正体から溢れ出る液を利用して扱いていた。  んー……俺はまったく、どうしようもないな。 「そんなんじゃ、扱き足りないでしょー」 「んひゃッ……!ちょ、木下くん、つめたっ!」 「……っ」  二人の間に上からどばどばと、馴染ませていないローションを二本のチンコにぶっかけてやった。――んー。  画面越しには冷たさに驚く友樹と愁哉さんが二人して俺を見ている。  変な話、俺の存在に気付いてくれた事で嬉しさが増して、いつもの癖でつい笑ってしまったが、もうそろそろ使おうか。 「あ、出し過ぎましたね。二人のチンコからケツ穴までヌルヌルでしょ。ローション溜まりが出来てるなー」  出しきったボトルを適当な場所にポイッと捨てながらテラテラと光る良いモノと、二人の重さで沈んだところに溜まるローション。  別にあのローションはここにあるやつを使ったわけじゃない。前に余った使いかけのものだ。じゃなきゃ今のですぐになくなるわけがないしな。 「えーっと、木下くん?」 「……」 「まぁ、ローションあれば俺的には楽々だけどさ」  そう言った愁哉さんはかけられたローションを見つめてヘラヘラするだけ。  俺的には、愁哉さんのためではないんですけど。  本当はくっついてる亀頭の擦り合いで強めに握っては責めたいんだが、もはやこの二人にチンコを責めなくてもいいかな、って。  あと触ったらカメラを安易に触れなくなるからさ。  やっと画面越しではなく、本物の友樹と愁哉さんの目が合いながら俺は笑みを浮かべて、ベッドサイドに置いていた荷物に手を突っ込んだ。  どっちがいいかな……んー。 「……」 「木下くんってドS?」  聞こえてる声に黙っていれば、友樹が可愛らしくも小声で『ある意味、』と口にしていた。  あー、もう。 「はい、これ突っ込みましょうね」 『トモくんはやった事ないでしょ?』  そう言って取り出したのは両端で使える双頭ディルド。  長さは……まぁ、30センチといったところか。もうちょい長さはあるかな。  こういう道具ってさ、ラブホにあるものも使っていいんだろうけど俺のなかでピンッとくる物がないっつーか……?  じゃあ直接、相談出来る奴って誰だろう、って考えたらもうテッちゃんしかいなくてさぁ。しかもハメ撮りなんて言葉、普通の友達に言えるわけないだろ?  テッちゃんが最適過ぎて俺は感謝どころじゃないから!  だから、窪田と中等部の屋上にいたあの日、テッちゃんに会ってジュース奢っといたよ。  前払いって事で、200円のカフェラテな。  あんま美味くないあのカフェラテでも喜ぶんだから安いもんよ。  

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