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テイク♂F.恋人 ラストコンプリートスロー

   暑さも我慢出来るほどに落ち着いてきた9月終わり。再びカメラを手に、友樹を“トモくん”呼びに変わった今、風呂上がりの友樹は上半身裸のまま出てきて顔を顰めていた。 「トモくん裸ですか」  舐めるような撮り方に友樹はレンズから目を逸らし始める。そういった態度を何度もやられて俺自身の楽しみが半減するなか、気付いた事があったりする。  それは、まだ友樹はこのカメラに慣れていないということだ。  俺はどうやら勘違いをしていたらしい。撮り方か?  それとももっと他に?  どんなことにしろ、これで何回目だろうな。いや、何十回目?  数えるのも苦になってきたぐらいハメ撮ってるのかもしれない。 「麦茶零したのも、どうせわざとなんだろ」 「わかってますねぇ」  首から掛けてあるタオル。それをスルッと外したあとに程よい鍛え方である腹筋を触れば微かに震えた友樹を、カメラは逃さない。  敏感にもほどがある子だ。 「じゃあ、わかってるなら話がはやいですね。ハメ撮りしようか」 「……ん、」  真に受けるのも素直で良いとさえ思うよ。  別に今ヤろうとしたわけじゃない。前から計画していたことだ。それに俺とだって何度もセックスをしてはカメラを持って撮っていたから。  いくつかハメ撮りといえる動画も持っているさ。けどまぁ、気持ちの変化があってからまだちゃんとヤっていなかったりする。それもお互い。  あ、でも俺オナニーはしたわ。いや、さすがに我慢出来るわけないだろ?  大丈夫、おかずは友樹の動画だったし、あのフェラ撮りものだったから結構抜けたよ。  友樹自身は知らないが、一回や二回は抜いてんじゃないか? 「お名前、聞いちゃう?」 「あゆむ?」 「俺じゃなく!」  ズイズイと寝室へ押すように向かわせて、さっさとベッドに座らせる。  友樹も友樹で真に受けたにもかかわらず戸惑いの表情が溢れに溢れまくってるからちょっといい気分だ。こうやって毎回毎回、カメラ相手に名前を言うなんてどれほどの気持ちで言い切ったのか。  しかも、そこには俺以外の誰かが必ずいた。今はいないけど。  いないけど、俺との撮影では名前なんて聞かなかったもんなァ? 「……」 「さすがにもう誰も来ませんよ。だけど名前、なにクンですかー?」  ベッドに座ってるせいで俺を見上げる友樹に画面越しで見下し、名前を言うまでニヤつく口を押えながら大人しくしている。それも逃げられないようベッドに足を置いてガードしてるんだが……まあ逃げるわけないか。 「友樹……」  今回は下の名前バージョンか。友樹の考える名前紹介はよくわかんねぇな。  なにを基準で名字だったり、名前だったり、フルネームだったり、略したりしてるのかさっぱりだ。  その基準も覚えたところで、俺にはなんの意味もない事なんだけど。 「トモくん、18歳。やっと悩みが抜けた時ですね」 「なんだそれ」 「ご存じの通り、ハメ撮りですよ」  ハッキリ言ってやれば友樹は『そーじゃなくて、』と一つの溜め息。その溜め息の裏はいったいなにが隠されてるんだろうなー。  嬉しさ? それとも本気の呆れ?  なんて、どっちでもいいからそろそろ俺達の体を重ねようぜ。こんな積極的な木下 歩は貴重だぞ? 「てか、そのカメラ、新しいのな……」 「おぉ、よく気付きましたね。いつかのために防水かつさらに軽量なものでスペックも高めにしたんですよ」 「いつかのためって」 「――いつだろうな?」  新しいカメラ。  それをベッドサイドに考えついた角度で置きながら、友樹の膝の上に跨って顔を近付けてお互い吸い付くようなキスをする。  何度か当たる唇は徐々に開いた隙間へ舌を滑り込ませると友樹の方からも絡み始めて、チュッチュッと可愛らしい音から混ざり合う水音に変わって、漏れ出す声。  体に回していた手は耳をくすぐったり、うなじを触ったり、愛撫で興奮を与える。 「んっ、んん……はぁ、あゆむっ」  顔を背けられたせいで唇が離れてしまったが、いいか。  ちゅっ、と唇に触れるほどのキスを落としたあとくすぐっていた耳へ移して、そこでも口付け。控えめに息を吹きかけると友樹は小さな声を上げながらビクついていた。  あれ、今日は二つのピアスしてないんだな……あぁ、風呂に入ったからか。  考えながら、開いてる穴をほじくるように舌先でぐりぐりすると、快楽で逃げたかったのか頭を離れようとするからしっかり手で反対の耳を触りながらおさえとく。 「っ、なんだよ……今日そんなに耳、ヤって……」 「んー……?おれさぁ、」 「そんな近くで囁くなっ!」  結局、バッと離れたが、しかたがない。  前から少し興味のある、スローセックスをヤろうとしてんだから。  ネチネチとネチネチにネチネチってするに決まってるだろ?  まあ俺の場合、最終的には挿れるけどな。 「あー、トモくん、カメラの意識は忘れないでくださいね」  友樹の返事も聞かずに、あそこあそこ、と指をベッドサイドに差しながらまた唇にキス。今度は最初から噛み付くようなキスで舌も絡ませていろいろなところをくすぐる。  髪の毛、耳の裏、うなじから首、鎖骨、肩、横腹、腹筋、胸元。  滑るように、触れられるように、焦らずゆっくり、時には引っ掛けたりしてあちこちを感じさせる。 「あゆ、む……んっ、」 「ん、きもちー?」  頬をべろっと舐めながら聞くと頷く素直な友樹。  元カレの愁哉さんとは違って、俺とキスしている時はちゃんと目を閉じてくれてるな。……あんまそういう顔って晒したくないだろ。  少なくとも俺のは見せたくない。相手のは見たい派なんだけど。だから今の友樹はベスト!  下唇を軽く噛んだあと胸元に舌を這って、上半身裸だったまる見えな乳首を転がし始める。 「んぅッ、んン……はっ、はぁ……」 「感じるようになりましたねぇ」  もう片方の乳首を相手にするために指先で遊ばせて勃たせるよう動かす。  つまんで、くすぐり、たまに引っ掻き、またつまむ。舌上で転がし続けてるもう一つの乳首も、変わらず。 「ぁう、んっ……歩、も、いいって、」 「ん、ちゅってしましょうか……?」 「いーって……ひぅッ」  返事の言う事も聞かずに、はやくも勃ってるその乳首へリップ音を立たせながら、最後に噛んどいた。  

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