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テイク♂F.恋人 ラストコンプリートスロー

  「次はー……」  首元に顔を埋めながら友樹のモノをイカせない程度でまた扱き始める。  舌を這いずって舐めた首の味はせず、だけど友樹の匂いでいっぱいだからやめられないまま、続ける。 「んーん……首も、苦手なんだよ、んっ……」 「そりゃ舐め甲斐のある首だな。……友樹さ、」  顔を上げて、飽きずにもう一度友樹にキス。  自らのプランで友樹をハメてきたが、あそこまでヤられて尚且つ騙された事もあるのに俺に乱暴せず、別れるなんて言葉も口にしないで傍にいたんだよな。  殴りかけたことはあるが、あれは全部避けたし……裕希君の時で背中を殴られたのが唯一だったが、あれはしかたなかった体勢だったし。  とにかく、俺はモテる方だがここまでやられても想い続けられるほど“俺”という人間は出来てない自覚がある。だからハメ撮りとか悪趣味みたいな提案をしてるわけなんだが。  そう思いながら俺は一旦、首元から離れて、きゅっとつまんだ乳首。  いや、いいんだ。  そこまで好いてくれていた理由も知れたし、健気過ぎる友樹に俺の心は揺れたわけだし。好意の方へ、さらに片寄ったしな。 「あぁ、ん……おいばかっ」 「んー?」  舌を出して突き、軽く噛みながらしゃぶる。もうこのぷっくりした形が良くて良くて……どう調理すりゃいいのかわからなくなってきた。  俺はテッちゃんほどじゃない。  片手を伸ばして置いてあるカメラ掴んでは乳首に近付けて、画面認識させるとより綺麗なピンク突起が映し出される。ぴちゅっ、と乳首によだれを垂らせて口のナカに含ませながら噛み続けた。 「んあッ……はぁ!噛む、の、なし……!」 「ん……」  キッカケがわかった今、ここまで執着するほど俺にどんな魅力を感じたのかね?  ただ綺麗な喧嘩っぽいのを見ただけだろ?  俺からすれば喧嘩じゃない正当防衛だったんだけど、友樹にしかわからないなにかが俺に出ていたのか?  いやぁ、やっぱキッカケを聞いてもわっかんねぇなー。 「はぁ、あっう……んんっ!」  まぁ、わかんねぇけど、グズグズ考えたってしょうがねぇか。  それだけ知れればいい。  俺が納得出来なくても友樹はこうやって俺と一緒にいるわけだし。  ちゃんと気持ちが通じ合って、いざ付き合ってみたあと、簡単に別れたいと思うなら友樹は愁哉さんに負けないほどのビッチってことで。  吹っ切れよう。  友樹は俺が好きで、俺も友樹が好き。  はい、解決。 「友樹の乳首うめぇ」 「味するわけねぇだろッ!」  うははっ、照れてるよ。 「トモくんうつ伏せになってよ」 「はっ……?」 「勃起してるモノは床オナ的な感じにしてさ、寝転がってくれよ」  カメラをもう一度調整したあとベッドの脇に置き、ローションを手に垂らしながら馴染ませる。  実は変えのシーツの準備をしてあるから。いくらでも汚していいんだぜ?  俺の計画性ありまくりなもので強引に友樹をうつ伏せにさせる。穿いているジーンズを脱がして尻穴やその周りにも馴染ませたローションをたっぷり塗っとく。  それにちょっと感じてるのかギュッと枕の端を握る友樹はいつまでも変わらない友樹だ。 「もうさ、ぶっちゃけ自分でほぐしたりとかしてるだろ」 「して、ねぇッ」  押し揉むように周りを触ったあと、つぷっと入っていく一本目。  してないと言いつつ、ここはちゃんと挿いってんだけどなぁ。一週間は俺、触ってないんだけど?  あ、もしかして、 「友樹、他と「だから、どっちもしてねぇよ!」 「……ご、ごめん」  あぁ、俺は友樹の尻穴になにかが挿いってる時、煽らずなにも言わず――ただただ愛を囁いていよう。  女が包丁を持ってる時にヤバい事を言ったら殺されるエンドが待ってる、みたいな感じでちょっとチビりそうだったわ。ここまで乱れてくると格好だけで雰囲気が不良とは思えなくなってきたから、つい調子に乗っちゃったというか?  いやぁ、悪かった悪かった。 「んま、ローションでヌルヌルなのはいいことだしなぁ。はい、二本目ぇ。苦しい?」 「んっ、ん……苦しくは、ねぇけど……慣れないのは、あるっ……最初だけだけど、」 「……」  うわぁ、ビビったこと言われた……。いや、本当に今のは焦った。  苦しくないのはいい事だが、慣れてくれないと俺的には“愛し合えない”からな……!  どうせなら、お互い気持ち良くイったりしたいだろ?  最初だけなら、最後は気持ちイイってことなんだろうけど。 「尻で感じるようになってきたもんなぁ」  ぐり、と覚えてきた前立腺を押す。 「んひゃっぁ……!んぅ、あ……っ」 「完全にうつ伏せだと普段出来る抵抗の動きも限られてて、うずうずするっしょ?」  頭を撫でながら髪にキスを落として、問題ないまま三本目の指を挿入。  ぐちゅぐちゅと遠慮なく動かせば体を縮こまらせたいのに俺がいるせいでなかなか体勢がつかないもどかしさにハマってるみたいだ。  どんどん柔らかくなっていく穴にもうひと絞り、ローションを垂れ流していく。 「こんなもんか」 「歩、もうこの格好やだって……っ」 「うつ伏せバックは楽らしいぞ?」 「は……?なに、バック……?」  うつ伏せバック。  四十八手ではなんて言ったかな……あ、忘れたわ。でも名前は好きなんだよなぁ、四十八手のそれぞれが。――いつかヤりてぇ。  うつ伏せ状態の友樹の腰に手をつけて挿入する場に跨れば、それさえも感じちゃうみたいで震えている。でもこれ、友樹はあまり動けないからな。  だから頼りになるのは掴んでる枕ぐらいなのかもしれない。 「友樹、挿れんぞー」 「んっ、あ……」  いつもとは違う体位。四つん這いか正常位か。  このどちらかで終わっていたから、また新鮮味があるんじゃないかな。  

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