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αの覚醒(R)
「おかしい…。流鶯の身体…なぜだ?…。」
天雨さんは理性がもの凄く働く人なんだろう。
拳に爪が食い込み血の出る迄握りしめ、最後まで手を出さないよう、息を荒げ耐えていた。
それを壊したのは僕の方だ。
「苦しいでしょう?僕の初めては、天雨さんに受け取って欲しくて…。僕の首筋に噛みつかなければ、番にならずに済みます。どうか、それだけお願いしますね。」
僕は服を全て脱ぐと、酒を飲む杯を天雨さんに渡し、飲んだ所にキスをして口移しで飲んだ。
「美味しい…。」
そう言って綺麗な漆黒の髪を一房持ちキスをすると、天雨さんは僕を強く掴んでベッドに押し倒した。
そこからは、ヒートした身体を見せつけるように天雨さんの身体にもたれ掛かり誘惑すると、観念したように、僕の身体をぐっと寄せて自身の衣を脱ぎ捨て一言言った。
「流鶯。俺を嵌めたのか?残念だ。」
天雨さんは、痛切な声でそう言うと僕の身体に覆いかぶさってきた。
天雨さんの逞しい身体は筋肉質で逞しく、至る所に傷がついていた。
僕とは違うが、それすら美しいと思った。
熱っぽく見つめられ、優しい手つきで腰から太ももを撫でられると甲高い声が出てしまった。
「これがΩの発情期か、恐ろしいものだな。魂ごと持って行かれそうだ。」
下半身はバキバキに固くなって天に逆らうように反り返っていた。
僕はアレを入れるのかと少し恐ろしくなったが、いつもより粘液の出る量が尋常でなく、どうしていいか分からない。
「舐めてくれないのか?流鶯。」
口に含むと、むせ返るような雄の色香に魅了された。
亀頭から裏スジをチロチロと舐めながら、肥大した玉袋も口に含んで吸ったりした。
天雨さんは僕の乳首を刺激したり、指を口に含んだりしていたが、僕が太腿を擦り合わせてモジモジしているのを見ると、大きく足を開き抵抗は効かないとばかりに断言した。
「俺を止めるのは、もう無理だぞ。」
そう言って長い黒髪を掻き上げ大きな溜息をついた。
僕が何か応えようとしたその瞬間、ググっと下腹に圧迫感があり、天雨さんの熱棒が捩じ込まれた。
「うぁ…ううっ」
「キツイな…かなり濡れているが、辛いか?」
さっきまで怒っていたようなのに、今は僕の身体を心配するなんて。
優しさに付け入るよう背中にしがみつく。
天雨さんは小さな声でいい子だと呟き、ゆっくり律動を始めた。
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