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天雨の想い(R)

side 天雨 宥めるように優しく髪を撫でてやればキュキュッと、中が締まる。 分かりやすく甘やかされる行為に弱いらしい。 さっきまで、どう考えても飲むべきは不妊薬ではなく抑制薬だろうと流鶯の行動は怒り心頭に発したものの、遠く離れた都に来て、心労も出たのかも知れないと一定の理解を示す程に許せてしまった。 必死にしがみつき体を繋げる姿を見ていると、計算も出来ない純粋さに絆されてしまった。 しかし、俺の体はΩのフェロモンにあてられたようで益々飢えがやってくる。 普段ならば耐性もあり、気を張り詰めておけばどうという事はないのだが、舞を見て警戒を解いた事でダイレクトなヒートに対応出来なくなったようだ。 どうやら流鶯は行為に及ぶのは初めてで、痛みを早く取ってやりたいが恐怖が勝るのか身体を固くして耐えている。 「流鶯、まだ痛いか?」 はくはくと息をし涙を溢しながら、流鶯が頷くと少しは気が紛れるよう、軽く口づけをする。 「ふぁ…天雨さんと、口づけ、しちゃった。」 口元を指でなぞりながら、流鶯が上気した顔で微笑んだ。 可愛すぎだとつい舌打ちすると、流鶯は俺が不快さを出したと勘違いしたのか、サァッと顔が青くなった。 「流鶯、中は少しキツイがとても温かい。いいぞ…。」 「あっ…はぁ…良かった、です…。僕も痛いの、紛れ、ます…。」 出来るだけ優しい声色を出すと、嬉しそうに照れた流鶯が応え、中もきゅうきゅう締まる。早く辛さを取り除いてやろうと考える自分はどこまで甘いのだと苦笑するしかなかった。 口づけを軽いものから深く舌を絡めて唾液を送り合う。 「気持ちいいか。唾液がたっぷり出て、興奮しているな。コツを掴めば流鶯もどんどん良くなる。」 流鶯は初めてだというのに、俺にゆっくり突かれながら達したようだ。身体中痙攣して、目も虚ろになっている。 「初めてでも達けたな、偉いぞ。」 抜かないままそう褒めると、流鶯は嬉しかったのかノロノロ身体を起こすので、胡座に乗せて下から突き上げてやると、しがみついて甘い声をあげた。 俺も腰を使い、肉襞を掠めてたっぷり中を堪能した。 流鶯も体力はあったが、何度も達して身体に力が入らなくなったらしい。俺も10分以上は流鶯の中に精子を注いでいたが、その間ずっと、恐怖か快感なのか身体を震わせていた。 やがて意識も無くなり、ベッドに寝かせて腕枕をすると目を閉じ俺の胸に鼻を擦りつけ、甘えるように眠る姿が愛しく思えてきた。 こんなに可愛いと手放せそうにない。 今はまだ正気が残っているが、もっと深く…。 流鶯に何かの拍子で狂気をぶつけそうで怖くなった。 本気になればなるほど、番になる事に躊躇するとは思わなかった。

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