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23.そして繋がる
「智、智」
イったのかイってないのか自分でもよくわかんなくなってて、意識がどっか別の星に行ってたみたい。気がついたらオレの中にあった指が無くなってて、それが妙に寂しく感じた。
「そんなに気持ちよかったの? オレの指が」
「ッ! そんなの、……聞くなよ」
我に返ったらめちゃ恥ずかしいじゃんか。なんかもう、オレグッタリだ。
「智、……入れるよ。こっち見て」
入り口に……、亮介のモノが当てられる。なんかもう……、なんかもう……、嗚呼どうしよう……。
亮介が、オレの目を見ながら、ゆっくり入ってくる。指よりも圧迫感があって、ちょっと苦しいけど、でも全然痛くなかった。亮介のが、ちょっとずつ入ってくる。それが、もう……、嗚呼もうダメ、どうしよう、涙出そう。
「亮介ぇ……、もう大丈夫、大丈夫だから、もっと来てぇ」
「智、痛くない?」
「苦しいけど、痛くない。だから、もっと来ていいよ」
「そんなこと言ったらオレ……、ガマン出来なくなる」
そう言って、ズンッ……ってオレの中に入ってきた。圧迫感に息が詰まる。
何とか息をできるようになるまで、ちょっとだけ時間がかかった。亮介はオレの頬を撫でながら、でもオレの息が整うまで動かないでいてくれた。
「智、智の中、すげぇ気持ちイイ。オレ、ガマンできないかも」
「亮介いっぱいガマンしたじゃん、イイよ、オレの中でイッて。オレ、多分大丈夫。大丈夫じゃなかったら……、ゴメン」
「なんだよそれ」
ふたりしてクスッて笑って力が抜けた。それから亮介はゆっくり動き始めた。
出ていくときはゾワゾワッてして、入ってくるときはヒゥッてなって……って、上手く言えないけどどっちもすごかった。亮介は少しずつ角度を変えて、そしてオレが一番感じる場所を見つけたら、そこばっかり突いてきた。
「あっ、あっ、ああっ、そこばっかりしたらオレ……、嗚呼……」
「智、智っ、ゴメ……っ、オレ、1回イク……」
その直後、オレは身体の奥に熱を感じた。亮介がイッたんだと思う。なんか……、すげー嬉しい。
「智……、オレ今すげー幸せ」
「オレも……。亮介がオレの中でイったのが嬉しい」
そう言って、どちらからともなくキスをした。
なんでだろ? 体勢はめちゃキツいんだけど、オレも今すげー幸せ。亮介のことが好きだから、亮介がオレの中で気持ち良くなったのが、なんか……嬉しくてたまんない。
「智ゴメン、先に謝っとく。智の中気持ち良すぎて、オレ加減できないかも」
そう言って亮介は動き出した。はっきり言ってスゴすぎて、もうワケわかんない。揺さぶられながら、オレも何回かイったと思う。でも、よくわかんない。喘ぎすぎて記憶が飛んで、次に気が付いたときは、起き上がって向かい合わせで亮介に揺さぶられてた。
「ああぁぁぁぁ……、りょう……、亮介、亮介ぇぇぇぇ」
「キツ……っ、智、締めすぎっ」
お尻の穴がキュッと締まって、亮介のを締め付けてるのはわかる。わかるけど自分で制御できない。
そしたらまた身体の奥で熱を感じた。亮介のモノがビクンビクンってしてて、それだけでオレも感じてしまう。
もう何度でも、何回でも、オレの中でイっていいから。オレを亮介でいっぱいにして。
もしかしたら、思ったこと口走ったかもしれない。でもよくわかんない。
突っ込まれるのが怖いとか言ってたのがウソみたい。感じすぎて、オレ、もしかしたらもう死んじゃってるのかも。
最後にものすごく大きな何かが迫ってきて、それから……覚えてない。
気がついたら真っ暗だった。ここどこだろ? なんとなく自分の部屋のベッドの上だってのが分かる。オレどうしたんだっけ? つか、亮介が来たのは昼前だったと思うんだけど、何でもう真っ暗なん?
カチャって音がしてドアが開いた。多分亮介のシルエット。「智、起きたの?」って言葉とともに明かりが灯された。眩しい……。
「大丈夫?」
答えたいけど声が出ない。加えて身体が動かせない。もう腕の1本すら動かせない。
亮介が口移しでスポーツドリンクを飲ませてくれた。嗚呼、生き返る。
「亮介、オレどうしたの? ゴメン、途中から記憶無い」
「ゴメンね。オレが歯止めが利かなくて、智に無理させちゃった」
「そんなこと……ない、よ……。オレ、オレの中で、亮介がイって……、すげー嬉しかった、し」
ホントだよ。すっごくダルいけど、亮介がオレの中でイって嬉しかったもん。亮介は「智ぉぉ」って言いながらオレのこと抱きしめてきた。ゴメン、ちょっと苦しいかも。
「晩ごはん食べれる?」って聞かれたけど多分無理。お腹は空いてるんだけど、たくさんは食べれないカンジ?
「じゃあ、こっちを食べよっか」ってサンドイッチが出てきた。そう言えば、亮介のお母さんからの差し入れだ。
ふと、気がついたら、シーツが新しくなってたような気がする。身体もさっぱりしてるっぽいし。てことは、オレが寝てる間に亮介がやってくれたのかな?
「亮介……」
「大丈夫、智は安心して寝てて」
いつものようにオレの頭をクシャっとやってニッコリ笑った亮介が、やけに眩しく見えた。
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