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Ⅲ どれだけも、どんなにも……②

「そんなのっ」 「本当だ」 「でもっ」 「時の逆行を止められるのはリンリーだけだ。私も死にたくないからね。 ……だからリンリー側に寝返った。リンリーは、私を迎えに来たろう」 「……どうして、撃ったの」 「なに?」 雨よりも透明な涙に濡れた瞳が、目の前にいた。 「リンリー側の人間なら、どうして味方のリンリーを撃ったんだよ」 ブラック……あなたは…… 「残された命でリンリーを殲滅(せんめつ)させるために、独りになって。だから、俺を皆に……家族に託したんじゃないのかッ」 かつて父さんがそうしたように、あなたも! 「君は……」 口許に零れた笑みは本心だ。 「大きくなったね」 ………………チュッ♥ 「愛している、ピンク」 ぱちくり 涙に濡れた君の瞳が瞬いた。 「都合のいい話だね」 ごめんね、ピンク。 君を愛してしまった私は、命が惜しくなってしまったよ。 この銃で…… 『貴方』を撃ったこの拳銃で、紅く染まった右眼を撃ち抜けば……あるいは呪いも…… パンッ

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