18 / 50

柴崎の彼女⑤(R)

「痛くない?五月さん」 「うっ、うるせー。何回も聞くな!」 「五月さんの中、すごく温かくてヤバイ・・・」 「ヤバイならさっさと動けよ」 「それは体に負担が・・・」 「聞き飽きた、そのセリフ。俺じゃ不満なのかよ?」 「何言ってんの、もう幸せすぎてイキそうだよ」 「・・・少し動くから痛かったら突き飛ばしてね」 「るせー」 柴崎が少しずつ動き始める。根屋は痛みを押し殺していた。 柴崎のTシャツを握りしめ、小さい嗚咽をもらしていた。 ゴリッ! 柴崎が奥に来て、根屋の体に電流が流れた。 「あっ!ああああっ!んーっ・・やああ・・し・しばざあ・・・」 「ん?当たった?この辺?」 「ああっ・・あ・・あ・・そこダメ・・・おく・・あたってるぅ・・・」 Tシャツを握るしめる手に力が入る。 「あっ・・ダメッ・・むりっ・・・」 「ねえ五月さん。俺のこと好き?」 『は?何言ってんだコイツ?いまさらだろ』 「好きだったら聞かせて、俺の名前で聞かせて。お願い」 そう言って速さを増して柴崎が動き出した。 「ああっ!ゆ・うや・・はやいっ・・そこ・そこ・ゆうやがきもち・・いい・・」 「五月さんの言葉、爆弾みたいだ」 「ごめん!もう痛くても無理」 「・・すき・・すごいすき・・・ゆうやが・・・おれんなかに・・いる・・・」 「五月さんのバカ!止められないよ!」 「ああっ!やっはげしっ・・おくに・・おくにあたってるぅ・・・ゆうやが あたってる・・んんっ・・で・でちゃう・・がまんできな・・・ああっ」 「ごめん。ごめん五月さん。俺このままイクッ・・受け止めて全部。俺を全部」 「んんっ・・あ・・あ・・熱い。俺の中の柴崎。すごく熱い・・」 呼吸。部活より苦しい。のども痛い。だって叫んじゃうし・・・。 『五月さん。俺、五月さん手放せないよ・・ずっと』

ともだちにシェアしよう!