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第4話
凛side
学校のクラス分けでは、運良く同じクラスになれた。それに苗字も近いから席も前後になった。本当に運がいい。
「……それではそろそろ体育館に移動してくれ」
軽いホームルーム的なのがあって、入学式が始まった。椅子に座って話を聞くだけだから眠くなる。ウトウトっとした時手を握られた…。
縢だ…。どうやら寝ないようにしてくれてるみたいだ。僕がウトウトすると "ぎゅっ" と力を入れてくるから…。
「………以上で式を終わります」
その一言で会場はざわざわとしだして、手も離された…。少し寂しいな……。
「ありがと、助かったわ」
「どうせゲームでもして遅くまで起きてたんだろ。お前、緊張し過ぎだ。そのせいで……」
「一人になると思って怖かった…?ごめん。大丈夫だからな。心配するな」
「………嗚呼、悪い」
アルビノに生まれたからか小さい頃から虐められていて、親は彼を見捨てて、"普通" に生まれた弟の世話ばかりしている。それも年子だから、辛かったみたいだ。
学校では虐め、家ではネグレクト。居場所がないとよく泣いている彼を慰めたな…。
「僕がいるから。僕のいるところに帰ってきよ…。縢の背負ってるもの一緒に背負うから。それぐらい本気で好きだから。それだけは覚えておいてね…?」
「そんな恥ずかしい事ばっか言うな。バカ…」
すぐバカって言う…。顔は真っ赤だから説得力が無いどころか "嬉しい" って気持ちがダダ漏れしてる。
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