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彼に一途に愛されて
ゆっくりと顔が近付いてきて。
目を閉じると、静かに口唇が唇に重ねられた。
今までのキスとは違う。
啄むような口付けから、貪るような濃密な口付けに変わっていった。
「最後までしたい・・・ダメか?」
口付けの合間に甘い声で愛を囁かれ、耳朶に軽くキスをされた。
「未知・・・」
熱っぽい濡れた眼差しで見つめられて。
ドクン、ドクン
胸の鼓動が高鳴り、全身が痺れたようになって蕩けるくらい甘く疼きはじめた。
卯月さんの手によってあっという間に一糸纏わぬ姿にされた。
こんな姿、一太には決して見せられない。
「可愛いな、未知は。普段よりもっと可愛らしく見える。頬も紅いし」
からかうように言われ、ますます頬が赤くなった。
「ママの時間はとりあえず終わり。愛してるよ未知」
頤を掬われ、艶めいた声で囁かれ、再びキスをされた。
【んっ・・・】
押し入ってきた舌に口内を探られ、舌に舌をからめられてねぶられ、背筋がぞくぞくと震える。
彼とは何度も口付けをしたのに。
軽く触れ合うだけで頭の中が真っ白になり、体が溶けてしまいそうになった。
ごめんね。
一太をほったらかしにして、彼とこんなことしてて。ダメなママだよね。
【ん・・・っ、ん】
首筋に、耳朶に、肩に唇が滑り落ちていく。
「一太は大丈夫だ」
彼が触れた箇所から甘い痺れが全身に広がっていく
【ふっ・・・ん】
ぐぐもった鼻息を漏らし体をくねらせると、まっ平らな胸に顔を埋めてきた。
【ひあっ、あん・・・っ】
チュッと右の乳首に口付けられて、女の子みたいな高い声を上げてしまった。
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