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彼の暴走

「未知のは甘くて美味しい」 うっとりと恍惚の眼差しを浮かべて、ベロっと指を舐める彼。双丘の奥へとその指を伸ばした。 「最後まではしない、安心しろ」 さっき自分が放った蜜でそこは密かに湿っていた。 すぼまりの皺をゆるゆると丹念に擦られて、焦れったい刺激に思わず身を捩ると、やがてゆっくりとそこに指が埋められていった。 「久し振りだから、流石にキツいな。未知、苦しくないか?」 【・・・ん・・・っ・・・】 一つ深呼吸し頷くと、彼の指が一本・・・二本と入ってきた。 「すごいな、ヒクヒクしながら指に絡み付いてくる。腰が揺れてるぞ未知。気持ちいいのか?」 くすっと笑う彼の声に、恥ずかしくて顔から火が出そうになった。 【あ・・・っあ・・・っ】 埋められていた指がゆっくりと動かされ、彼の巧みな愛撫に、幾度も声を上げさせられた。 【ぁあ、・・・ーーあ・・・!】 窪みを指先でぐりぐりと押された瞬間、一層高い声が上がった。「またいっぱい出たな」って彼。わざと煽るように甘く耳元で囁やかれた。 【はる、さん・・・】 寄り辺を求めるように彼の首筋に腕を絡めると、仰け反った首筋に唇が押し当てられた。 「未知、愛してるよ・・・」 【僕も好きだよ、遥琉さん。ーー大好き】 熱っぽい声は、蕩けるように甘く全身を包み込み、数えきれないくらいキスを交わした。 絡み合うように抱き合ったまま。 お腹を、ベビハルを気遣いながらも、愛の言葉を繰り返し繰り返し、紡いでくれた。

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