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番外編 大切な家族と歩む未来
「ゲイストリップショーで踊るようになったのは、過去の自分と決別するため・・・というより、ただ単に笹原に振り向いて欲しかったらしい。千里と笹原も、心と裕貴に負けないくらいバカップルだから」
彼の表情が幾らか和らいだ。
『そういえば、遥琉も笹原に連れられて、足しげく通ってましたよね、ゲイストリップショーに。お気に入りの男の娘に随分と貢いでいたようですけれど』
廊下から橘さんの声がしてきた。
「人の過去を今さらほじくり返さなくていいから‼」
『なら、千里の過去もほじくり返さないで下さい』
橘さんに痛いところをつかれ、苦虫を潰したような表情を浮かべる彼。
「未知、ごめん・・・」
思わぬ形で過去を暴露され、謝罪の言葉と共に、チュッとおでこに軽く唇が触れた。
『お邪魔のようなので先に帰ります。一太やハルチャンの面倒見は任せてください』
その言葉を残し橘さんの足音が遠ざかっていった。口では何だかんだと言いながらも、本当は弟思いの優しいお兄さんなんだろうな。橘さんの素の表情を垣間見たような気がした。
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