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番外編 新たな波乱の予感
久し振りに見上げる太陽の光が眩しくて目をしばたたいていると、彼が、おい大丈夫か⁉って声を掛けてくれて、そっと指を絡ませ恋人繋ぎしてくれた。
一番心配を掛けた茨木さんにお礼を言うために、退院したその足でカフェに真っ直ぐ向かった。
「何でお前らまでいるんだ⁉」
お店に入るなり怪訝そうに眉をしかめる彼。
それもそのはず。心さんと裕貴さん。千里さんと笹原さんの四人がカウンター席に並んで座っていたから。それと、もう一人。
「ぱぱ‼まま‼」奥から元気いっぱい遥香が駆け込んできた。
「まま、だいじょうぶ⁉」
心配そうにじっーと顔を覗き込まれた。うん、もう大丈夫だよ。ごめんね、ママいなくて寂しかったよね。
駄々も捏ねずに、ままたんのお手伝い一生懸命頑張っていたんだよね。すっごくお利口さんにしていたって、橘さんも、じいじも誉めてたよ。偉いね遥香。頑張ったね。満面の笑みで返した。
娘に抱っこをせがまれ、よいしょっと抱き上げると、首にムギューとしがみついてきた。ずっしりと腕にくる重み、ほっとする温もりに、娘にようやく会えた嬉しさと安堵感からか、目頭がじんわりと熱くなった。
ママ傷口が開いたら大変だから、パパっておいでと、おろおろする彼に茨木さん苦笑いしていた。
「おい、おい遥琉、娘に焼きもちか⁉少しぐらい貸してやれ」
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