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番外編 新たな波乱の予感

「あら、やぁ~ね」 「でしょう」 ・・・あっ、この声。千里さんと心さんのだ。だんだんと近付いてくる。 たく、耳元で舌打ちする声も聞こえてきた。 「ーー・・・大丈夫か?」 重たい目蓋を開けると心配そうに彼が顔を覗き込んでいた。 ほんの一瞬だけ気を失っていたみたい。 うん、笑顔で頷くと、彼がにっこりと微笑んでくれた。 「あのな未知。最初に謝っておく、ごめんな」 軽く頭を下げる彼。何の事かよく分からずキョトンとしていると、下肢がモゾモゾと蠢いて、身体がピクンと跳ねた。 【え⁉これってまさか・・・はるさん、ちょっと待って】 何気に下を向いて、一瞬で眠気が吹き飛んだ。 彼と向かい合わせになり、膝の上に抱っこされていたのはいいけれど、彼の雄が体内に挿ったままだったからかなり焦った。それなのに彼ったら「だってさぁ、後ろにも入れてやらないと不公平だろう⁉」ってしれっとして答えていた。 「千里が言うには、この体位が、ラブラブセックスの象徴なんだって。俺、そういうの疎くてさ。毎回同じだとマンネリ化して未知に嫌われるよって、千里に言われた・・・そういえば橘も似たようなことを言われた。兄弟揃って未知が好きなんだな。それだけじゃない心や裕貴、親父も未知が大好きだし・・・みんなに好かれることは勿論いいことだ。それに関しては反対しない。でも、たまには一人占めさせて欲しい。一太や遥香を構うみたいに、俺もいっぱい構って欲しい」 真摯な眼差しを真っ直ぐに向けられて。正直に今の想いを伝えられ、ジンと胸が熱くなった。 「お邪魔虫に見つかる前にさっさと終わらせるぞ」 余韻に浸る間もなく力強い突き上げが始まった。 【やっ、あっ、あっ】 全身に疼痛が走り抜けた。彼の雄に体奥まで深く貫かれ、ズボズボと音を立てて肉襞を抉るように擦られ、恥じらいも忘れ彼の背にしがみつき、甲高い嬌声を上げ続けた。

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