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番外編 焼きもち妬きの彼

すっかり勃ち上がり布越しでもはっきりと分かるくらいなのに。 痛いほど張りつめたそこからは、蜜が滴っては茎を伝い落ち、ショーツをグッショリと濡らしているのに。 大きな手で、長い指で……触って欲しい。 熱く昂るこの欲望を溶かしてほしい。 自分からおねだりするなんて、顔から火が出るくらい恥ずかしいけど…… 【はるさん、お、ねがい……っ】 幾度も腰を揺らし、舌足らずな言葉で懇願した。 サイドのリボンが解かれ、これでやっと脱がしてもらえると思ったけれど、彼の大きな手が布ごとそこをすっぽりと包み込み、やんわりと扱きはじめた。 【なんでそう意地悪なの?】 目に涙をいっぱいため、ぶんぶんと首を横に振った。 「別に意地悪をしているつもりはない。未知があまりにも可愛いからつい」 しれっと悪びれる様子もなく答える彼。 【……あぁ・・・んっ・・・】 すぐにそこからヌチュッヌチュッという、耳を塞ぎたくなるような水音が聞こえ始めた。 【遥琉……さん?】 急に手の動きがピタリと止まった。 勘の鋭い彼のことだから、何かに気が付いたみたいだった。 警戒するように辺りをぐるりと見回したあと、服を片手に起き上がった。 「下で物音がしたような気がしたんだ。未知はここにいろ」 タオルケットを体の上に掛けてくれた。すぐにコンコンと控えめなノックの音がしてきた。 「盛り上がっているところすみません。何か物音がしませんでしたか?」 橘さんの声がドアの向こう側から聞こえてきた。 「気のせいかと思っていたんだが……そうか、お前にも聞こえたか?」 急いで身支度を整える彼。 「未知さん、一太くんとハルちゃんは熟睡しています。若い衆が寝ずに警備に当たってますから安心してください」 橘さんの言葉で初めてその事を知った。 そんなの聞いていないよ。二人の寝ている部屋は隣だし、じゃあ、さっきのエッチな声も全部聞かれていたってこと? 嘘でしょう……身の置き場に困り果てた。

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