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番外編 新しい生活がはじまり、ママ友と出会い、そして……

「さっきさぁ、妊娠六週から八週目って聞こえたんだけど……」 今度は心さんが顔を出した。 「げ‼何で橘がいるの‼」 まさかいるとは思わなかったのだろう。腰を抜かすほど驚いていた。 「いて悪いですか⁉」 しかめ面し不機嫌な表情になる橘さん。 「だって来るなんて一言も聞いてない」 「私も8月に入るまでここに来る予定なんてありませんでしたよ。どうも最近幹部連中が妙によそよそしくて、目を合わせようとしないんだ。未知に何かあったんじゃないか。そう遥琉に言われまして、根岸さんにそれとなく探りをいれたんです。そしたら未知さんが一週間近く寝込んでいると聞きまして、いてもたってもいられず駆けつけた次第です」 淡々と説明する橘さん。 「容体が落ち着くまで口外しないようにって頼まれたんだ。具合が悪くて動けない事が大上組にバレたら大変なことになるって……黙っててごめんなさい」 心さんがその場に正座し頭を下げた。 「子細は度会さんから聞きました。謝らなくてもいいですよ。心さんが未知さんの側にいて、一太くんやハルちゃんの面倒をみてくる。それがどれほど心強いか」 彼同様、心さんにも容赦がない橘さん。 珍しく誉められ頬を赤らめる心さん。照れてる姿もなかなか可愛い。 「それはそうと、さっきの話しなんだけど……」 今度は心さんが驚く番だった。

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