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番外編 新しい生活がはじまり、ママ友と出会い、そして・・・

一太と遥香を寝かし付け、彼にメールを送信しようとしていたら、橘さんが突然部屋に入ってきた。 「未知さん、遥琉に連絡するのはもう少し容体が落ち着くまで待ってください」 すっーと長い腕が伸びてきて。気付けば僕の手から携帯がなくなっていた。 「大上組は血眼になって、あなたの行方を探しています。今連絡をしたら、遥琉のことです。すぐに飛んでくるでしょう。そうなるとあなたがここにいることを大上組に知られてしまいます。私がここにきたのは、あくまで裕貴さんの代理人として、菱沼組の組長に挨拶をするためです」 なにやら操作をしてから携帯を返してくれた。 「メールは削除しました。私の方から遥琉に連絡しますので余計なことはしないように。いいですね」 語気を強め、念を押すとまたすぐにいなくなってしまった。 僕はただ、彼の声が聞きたかっただけなのになぁ…… そんなことを思いながらふと携帯に目を遣ると、なぜかメール送信の画面のままだった。確か削除したってさっき…… 彼に送ろうとした文章の下に、文字が追加されてあった 『遥琉は今、実家。 尊氏は昇龍会幹部を殺傷し逃亡中。 スカルも行方不明。 カレンも保釈されたあと消息を絶つ』 嘘……何で…… 全身が震え、声もでない。 昇龍会幹部って……まさか秦さんのこと?……それとも笹原さんのこと?……千里さんは…… 最悪の事態が脳裏を横切った。

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