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番外編 僕達家族を守るために彼が決意したこと

「パパ」鼻を啜りながら涙声でスマホに話し掛ける遥香。一太も、 「パパとおはなししたい‼」 懸命に手を伸ばし、ぴょんぴょんと跳ねて背伸びをしていた。 二人の「パパかえってきて‼」のコールに応じるように、それから5分と掛からず彼が戻ってきた。 「一太、遥香、ごめんな遅くなって」 着ていたスーツを脱ぎ捨て、ソファーの背凭れに掛けると、二人に駆け寄っていった。 「いやぁ~~兄貴って、子煩悩なんですね。へぇ~~意外」 彼の後ろから弓削さんがぬっと現れて、咄嗟に身構える心さん。これでもかというくらいに頬っぺたを膨らませて、睨み付けた。 「ガキじゃねぇんだ。寝るには早すぎるだろ。もっと大人の時間を楽しまないと。なぁ、心」 お酒が入っているのか、昼間に会ったときよりもテンションがかなり高めな弓削さん。 危険を察した心さんは、橘さんに助けを求めた。 「弓削さん、セクハク禁止と遥琉に言われませんでしたか⁉」 腕を前で組み弓削さんの行く手を塞ぐ橘さん。 「遥琉の恋女房は相変わらず手加減なしか」 廊下の奥から、ダブルのスーツに身を包んだ男性が姿を現した。幹部の方なのかな?初めて会う人だった。 「久し振りだな」 橘さんの眉間にどんどん皺が寄っていく……

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