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SS橘さんと柚原さん

※遥琉さんの組長襲名から数日後のお話しです。目下通い婚の柚原さんが、橘さんとのはじめてを叶えようと頑張ります。 「ハルちゃん、ままたんとぱぱたんといっちょがいい!」 ようやく優璃と二人きりになれると喜んだのも束の間。出掛けようとしたら泣きながら遥香が駆け込んできた。 「ママもパパもいるだろう」 「ハルちゃんね、ままたんとぱぱたんがいいの」 頑固なのはママの未知似だな。 目がクリクリして愛らしいのも未知似。 つくづく思う遥琉に似なくて良かった。このまま出来ることなら似ないで欲しい。 口が避けても本人には言えないが………… 「お兄ちゃんは幼稚園ですし、たまにはパパとママを二人きりにしてあげましょうね」 にっこりと遥香に微笑み掛ける優璃。 その横顔がマジで可愛くて…………未知も勿論可愛いが、その何倍可愛くて………… 「良いですよね?」 思わず見惚れていたらクスリと笑われた。 だって仕方ないだろう。俺達まだ新婚ホヤホヤなんだし。 「ハルちゃん行きたいところありますか?」 「おちょと」 「そうですか。もう少しでお昼ですし、お握りを作って持っていきましょうね」 「やった!ハルちゃん、ままたんのおにおにすゅき」 さっきまで泣いていたとは思えないくらい、嬉しそうにぴょんぴょんと跳ねる遥香。 見てて飽きない。本当に愛くるしい。 遥琉の娘だとはとうてい思えない可愛さ。 そこへ未知が慌てて姿を現した。 「未知さんはゆっくり休んでてください。たまには外でおもいっきり遊ぶのもハルちゃんの為です」 申し訳なさそうに目を伏せる未知に優璃は明るく振る舞ってみせた。

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