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番外編 僕の想いがどうか届きますように

真沙哉さんの報復を予見してか、九鬼総業と宇賀神組の若い衆が睨みをきかせながらアパートの周囲をうろつきながら警備にあたっていた。玄関の前には颯人さんと橘さん。それと九条組の幹部の皆さん。かなり厳重な警備体制が敷かれていた。 ここまで大袈裟にする必要ないだろって柚原さん。呆れていた。 彼には最後の最後まで反対された。 でも、和泉さんを助けてあげたい。 鷲崎さんと幸せになって欲しい思いは一緒で、最後は彼が折れて、子供たちのことは任せろ、心配するなって笑顔で見送ってくれた。 「ほっといてくれって、何度言ったら分かってくれるんだ」 洗面器にぬるま湯を汲み、和泉さんの手や腕をタオルで拭いていたらタオルをむんずと掴まれ取り上げられた。 「そういえば喋れないんだったな。ごめんな、あたったりして」 はっと気が付いて、謝罪の言葉を口にしながらタオルを手に握らせてくれて、大人しく拭かせてくれた。 「・・・なぁ未知・・・」 ぽつんと呟く和泉さん。悔しさを滲ませ上唇を噛み締めた。 「一思いにとどめをさせば良かったのに、何で躊躇したんだろう」

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