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番外編 二人の幸せは僕と彼の幸せでもある

大好きな彼の寝顔をずっと眺めていられる、まさに至福の一時。 起こさないようにそぉーと手を伸ばし、指先で頬っぺたや鼻の先をツンツンと触っていたら、長い睫毛がピクピクと動いた。慌てて手を引っ込め彼の服にしがみつき寝たフリを決め込んだ。 でも次の瞬間ーー 【ひゃっ】 彼に耳朶を舐められ、びくりと背が震えた。 「相変わらず弱いんだな」 耳元でクスリと苦笑いされ、恥ずかしくてぎゅっと身を縮こまらせた。 様子を窺うように、上目遣いに彼を見ると、優しい微笑みを浮かべていた。 「おはよう」額にチュッと軽く彼の唇が触れてきて、 「おはようベビハルたち」今度はお腹を静かに撫でられた。 「さすがシングルに二人は無理があったな、体大丈夫か?」 うん、だってね遥琉さんにこうしてぎゅっとしがみついて寝れたから。久し振りに一緒に寝ることが出来たから、すごく幸せ。 にっこりと微笑んで、広い胸に頬をすりすりした。 そしたら何故か急に慌て出した。

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