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番外編 七か月後

生後4週間の一太を連れお宮参りに行った近所の小さな神社。写真館で撮影するお金がないから、茨木さんに頼みそこで撮影して貰った。 たった二人きりの、はじめての家族写真。 手探りで始まった初めての子育て。頼るべき親もいない、その日暮らしの貧しい生活。 毎日が不安で、今にも押し潰されそうになりながらも、一太を守るため歯を食いくいしばり無我夢中で生きてきた。 あれから6年……… 「未知、早く早く!」 千里さんに急かされ、撮影スタジオに入るとフォーマルスーツに身を包んだみんなが集まっていた。 心さんと裕貴さん夫婦に、千里さんと笹原さん夫婦。信孝さんとナオさん夫婦。二人の大切な子供たち。 僕と一太が引き合わせた橘さんと柚原さん。そして和泉さんと鷲崎さんもわざわざ駆け付けてくれた。 「遥琉の子供には到底思えないな。そう思うだろ七海」 「二人ともママ似で良かったね~」 僕と彼の腕に抱かれ、あどけない寝顔でスヤスヤと眠っているのは、一月前に産まれたばかりの太惺《たいせい》と心望《このみ》。 予定日より3日早く陣痛が始まり三時間も経たずあっという間に産まれ先生たちをびっくりさせた。 和泉さんが心望を起こさないように、そぉーと覗き込むと、目をパッチリと開けてにっこりと微笑んでくれた。あまりの可愛らしさに歓声を上げる和泉さん。早速メロメロになっていた。 一太も遥香も、来月誕生日を迎えると6歳と3歳。兄弟が増え、しっかりものの頼もしいお兄ちゃんとお世話が大好きなお姉ちゃんに成長した。

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