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番外編紅涙
「卯月未知、お前さえいなければ、尊もカレンもサツに捕まらずに済んだのに。大上も死なずに済んだのに………この疫病神が!お前みたいな気色悪い生き物がこの世に存在する自体おかしいんだ!」
ふらふらと立ち上がると、結い上げた髪を片方の手でほどいて、大声で喚き散らした。
僕だって好きで両性に産まれた訳じゃないのに……何でこんな事を言われなきゃいけないの?
「やくびょうがみってなぁ~に?」
「何でもないですよ」
「ねぇパパ?」
「何でもないから」
橘さんとナオさんが慌ててこども達を奥の部屋に連れていってくれた。
「気にしちゃダメよ。ほら未知も安全な場所に移動して」
千里さんに励まされ肩を支えてもらい立ち上がった。
「スカル、これ以上未知を侮辱したら許さない」
熱り立った彼が庭に飛び降りた。
「女たらしのお前に言われたくない。湍水の女房と……あの尻軽女と寝たんだろ?」
「ふさげるな!」
彼が怒りにまかせスカルに飛びかかろうとした。
「遥琉落ち着け」
信孝さんがそんな彼を必死で止めた。
「スカルの挑発に乗るな、冷静になれ」
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