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番外編 焼きもちを妬いてばかりの彼
「おいおい遥琉」これにはお祖父ちゃんも、柚原さんも溜め息をついていた。
「琥珀はもう青蛇の構成員でもナンバー2でもないよ。ハルちゃん専用の弾よけだ」
「はぁ?」
お祖父ちゃんが発した一言に彼の表情がガラリと変わった。息詰まるような重苦しい空気が室内を包み込んだ。
なんでいつもいつもこうなるのかな・・・・・
「しゃあないだろう、龍一家と縣一家で面倒みるからって何度言っても、頑として首を縦に振らないんだ。理由を聞いたら未知や子供達の側がいいって………焼きもち妬きの亭主にあらぬ疑いを掛けられて面倒なことに巻き込まれるから止めとけって言ったんだがな」
橘さんが迎えに来てくれるまで待合室で待たせて貰うことになったのはいいけれど、彼の機嫌は一向に良くならなった。臍を曲げたまま仏頂面していた。
遥香は一太と琥珀さんの間にちょこんと座り、手遊びして遊んで貰っていた。一太も遥香もすっごく楽しそうに笑っていた。
一太は琥珀さんと初対面なのにも関わらず、すぐに懐いて、遥香と同じく「こはくさん」を連呼して「本当はフーボーなんだけどな……」かなり困らせていた。
「なぁ、遥琉、もし琥珀がいなかったら、未知は青蛇の若い連中の慰み者になっていただろうし、曾孫らも五月蝿い、邪魔そう言われてすぐに首をへし折られて三人とも真っ先に殺されていた」
そんな三人を目を細めて眺めていたお祖父ちゃんが、諭すようにゆっくりとした口調で彼に語り掛けた。
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