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番外編 青蛇VS黒竜
「良かったな未知。これで心置き無く子作りエッチが出来るな」
「もう遥琉さんたら」
「仕方ないだろう。未知が好き過ぎて俺だってどうしていいか分からないんだ。鳥飼や真沙哉に種仕込まれる前に、俺の種しっかりと蒔いておく必要があるだろ?」
「そんな………」
ニヤリと愉しそうに笑われた。
《日本企業を標的にしたサーバー攻撃に上海を拠点に暗躍するギャング・黒竜が深く関わっている模様》
ここ一月の間、リーさんが雲隠れすると同時に、敵対関係にある黒竜が台頭してきた。
真沙哉さんがその黒竜に招聘され幹部をしている。それが真しやかに囁かれていた。
度会さんが用心に越したことはないからと、以前よりも増して厳重な警備体制をとるように彼に助言し、弾よけなしでは外を自由に歩く事も出来なくなった。
近所のスーパーへの買い物は勿論、遥香たちを散歩に連れていく時も常に十人近い護衛がついた。
「あ、あんっ」
甘い声が堪えきれずに漏れて、慌てて両手で口元を覆った。
橘さんや心望がいるのに。
「未知」熱っぽい眼差しで見詰められて。彼の顔が近付いてきた。
「ん・・・・っん」
目を閉じる間もなく、そっと柔らかく触れてきた唇は、やがてしっとりと深く重なってきた。
唇の隙間からするりと滑らかな舌が入ってきて、縮こまる僕の舌に絡み付いてきた。
ぴちゃぴちゃと粘膜と粘膜が擦れ合って。
甘い唾液が混ざり合って。
熱い息が一つになって。
彼との口付けに夢中になっていて、橘さんが心望をあやしながら部屋を出ていったのにも全く気が付かなかった。
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