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番外編 裏切ることは絶対に許さない

「心配しなくても寝込みを襲うような真似はしない。ゆっくり休むといい」 一太をベットの上に下ろすと、幹部の連中を待たせてあるからと、またリビングに戻っていった。 「ママ、うんてんしゅさんだいじょうぶかな?」 「きっとお巡りさんが助けてくれたよ」 「いちた、あとでありがとうっていうね。たいくんとここちゃんのかわりに、ありがとうっていうね」 「うん、そうだね」 「おりこうさんしてたら、パパたすけにくるんでしょ⁉いちたのパパはつよくて、かっこいいもん」 健気にも手の甲で涙を拭い笑顔を見せる一太。ママもなかないで。パパきっとたすけにきてくれるから、ね⁉ 逆に励まされてしまった。 お腹が空いていたらたいくんとここちゃを抱っこして逃げられないでしょ。そう言うと今まで一切手を付けようとはしなかった夕御飯をむしゃむしゃと食べ始めた。 それから数時間後・・・ お風呂に入るのに、どうしてもリビングを通らなければならなくて。 ビクビクしながら寝室を出ると、強面の男達の視線が一斉に僕達親子へと向けられた。 中国語が分からないから何を言っているのかさっぱり分からなかったけど、ジロジロと好奇の眼差しで見られ、挙げ句にはくすっとバカにするように鼻で笑われた。 「ママをばかにしないで‼」 一太は頬っぺたをこれでもかと膨らませ、臆することなく男達を睨み付けた。 「小生意気なくそガキだな」 一人の男が鼻息を荒くし眉を吊り上げてソファーから立ち上がった。

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