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番外編 裏切ることは絶対に許さない
「何だ未知は入らないのか?」
背後から地竜さんの声が聞こえてきて。
振り返るとバスタオルを手に立っていたからビックリした。
ドアが開く音は聞こえなかったし、気配も全く感じなかったから尚更。
「もしかして一緒に入りたかったのか?」
ニヤリと笑われて、
「ち、違いますから」
頬を朱色に染めぷいっと顔を逸らした。
太惺と心望をベビーベッドに寝かし付け、ベットの上ですやすやと眠る一太の隣にそぉーと潜り込んだ。電気の消えた闇の中、なかなか眠れずにいたら、
「ーー!」
ベッドが軽く揺れたのち、突然、背後からギュッと抱き締められた。
「ぢ、地竜さん!」
驚きすぎて声が裏返ってしまった。
それでも腕は離れなかった。
「ぢりゅうじゃない。ディノンだ。いい加減覚えろ」
背後からぴったりとくっつかれて抱き締められ、混乱に固まったまま返す言葉を探したけど、頭も上手く回らない。
凍り付いたように固まっていると、
「やっぱり、こうしていると気持ちがいい」
耳元を地竜さんの声が掠めた。
どうしてなの?
さっき言った事は嘘だったの?
纏まらない考えの中自問自答していると、腕は更に力を増して、再び耳元で声がした。
「約束は守る。守るから………ーー」
「ちょっと地竜さん!」
そこまで口にすると抱き付いたまま眠ってしまった。
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