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番外編 閨怨
口付けを繰り返しているうちに全身があっという間に火照りはじめた。
「ん………んっ………」
胸の膨らみを吸い上げられ、大きく背を反らすと、スボンの中に忍び込んできた長い指が性器に絡み、ゆっくりとしごきはじめた。
「あ………っあぁ………っ」
もう片方の手でやわやわとお尻を揉まれかと思うと、双丘の奥へと長い指が伸びてきた。
「遥琉さん、待っ………」
人目も憚らず事務所でいちゃつく紗智さんと鞠家さんに触発された彼。
家に帰ってくるなり寝室に連れていかれた。
ちょうど一太と遥香は橘さんと柚原さんたちと外出中で、僕は数日前から体調が優れなくて、太惺と心望と留守番をしていた。
その二人は今お昼寝中。
「んっ………」
蜜で濡れた指が後ろの蕾にそっと触れてきて。思わず身を固くすると、
「力を抜くんだ」
耳元であやすように優しく囁かれた。
羞恥に耳まで真っ赤になりながら、彼の肩にすがるように顔を伏せると、指がゆっくりと中に入り込んできた。
「………っぅ…………」
あまりの苦しさに一瞬息が詰まる。
でも、埋められた指でゆるゆると中を、体の奥を掻き混ぜられるうち、むずむずとした焦れったいような心地よさが背筋を這い上がってきて。
やがてその感覚は全身へと広がっていった。
時間をかけて柔らかく解されると、クチュクチュと淫猥な水音がそこから聞こえてた。
「遥琉………さ…………」
ブンブンと首を振り潤んだ瞳で見詰めると、くすりと愉しそうに笑って目尻に口付けをされた。
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