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番外編 閨怨

「たまには後ろにも挿れてやらないと不公平だろ?それとも前の方がいいのか?」 そんなに艶めかしい瞳で見詰められたら、嫌だって抗うことが出来なくなるでしょう。 甘えん坊で寂しがりやで……ちょっとだけ意地悪で…… 「遥琉さん、待って!絶対にムリ………っ…………あぁ………っ」 それまで彼の指で愛撫されていた後ろの蕾に指よりはるかに熱くておっきいものが触れた。ぬるぬると先端の滑りを塗り付け、ゆっくりと体内に挿し入ってきた。 「あ・・・・・っん………っ」 あまりの苦しさにきつく眉根を寄せた。 「久し振りだから痛いか?あと少しで全部入るから、もう少し我慢してくれ」 僕の身体を気遣いながら、ゆっくりと時間をかけて挿し入ってきた熱の塊は、次第に僕の身体を蕩かしていった。 内臓が全部押し上げられるような苦しさも、やがて言葉に出来ないほどの充足感に代わり、彼が動くたび、隘路を抉られるたび、新たな快感が次から次に込み上げてきた。 「ぁ………っ………っあ…………っ」 はじめは緩やかだった律動も、次第に激しくなり、体奥を抉られるたび、身体をくねらせ嬌声を上げた。 「未知・・・・・愛している」 きつく抱き締められ、息も奪われるほど深く口づけされ、一際深く繋がり、奥まで穿たれた瞬間、 「っあ・・・・・っーーー」 頭の芯まで痺れが走り、大きく背をしならせ、彼の手の中に温かな蜜を溢していた。 吐精に震えながら力の入らない腕で、彼に抱き付き大きく息を継いでいると、額に汗を滲ませ息を乱した彼にぎゅっと抱き締められて。次の瞬間、体奥に温かなものが溢れるのを感じた。 でもそのすぐ直後、みぞおちから胸の辺りがムカムカしてきて。慌てて口元を手で覆った。

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