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番外編 ごめんね、
子供達を一人ずつ抱き上げてくれて、パパが帰って来るまで、ママや橘さんの言うことをちゃんと聞いてお利口さんにして待ってるんだぞ、頭をいっぱい撫で撫でしてくれた。
「ハルちゃん、さびちい」
いつもならままたんがいるからハルちゃん寂しくないよ、笑顔で彼にバイバイしていた遥香。でも今日は珍しく駄々を捏ね、彼の肩にしがみつきなかなか離れようとはしなかった。
「ごめんな、パパお仕事なんだ」
寂しいと爪を噛む癖のある遥香。何度も止めさせようとしたけど、なかなか直らない。お陰でいつも噛んでいる右手の指は爪が伸びなくて、半年以上前から一度も爪切りをしたことがない、そう橘さんが教えてくれた。
「じゃあ、パパと少し散歩して来ようか?」
「ほんとにいいの?」
さっきまで目に涙を溜めていたのに、遥香の表情がぱぁ~~と一気に明るくなった。
「あのねパパ、ハルちゃん、おかしやちゃんいきたいの」
「おかしやちゃん?ん?橘分かるか?」
心さんと手分けして太惺と心望のオムツを交換していた橘さんに助けを求めた。
「観光案内所の隣に駄菓子屋さんがあるんですよ。一太くんは惣一郎さんに何度か連れていって貰っているんですが、ハルちゃんはお昼寝をしていたりとなかなか丁度しなくてまだ一度も行ったことがないんです。ハルちゃんは私達に気を遣ってか、今まで一度も連れ行ってと言ったことがありません」
「そうなのか。我慢させて悪かったな。パパと一緒に行こうか?」
「うん‼」
遥香がニコニコと溢れるような笑顔を見せてくれた。
「一太も行くぞ」
うん‼彼に呼ばれ一太も笑顔で二人の後ろに付いていった。
「遥琉。新幹線の・・・・・」
「分かってる。それまでは帰る」
橘さんに手を振り意気揚々と出掛けていった。
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