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番外編 ごめんね、
「未知も゛おんなのこ゛なのにね。リップの一つくらいプレゼントしてもいいのにね。本当、恥ずかしがり屋なんだから……遥琉には困ったものよね」
髪も櫛で優しくとかしてくれた。
「ほら、すっごく可愛くなった」
ありがとう千里さん。ううん、お姉さんだ。
記憶を失くす前はなんて呼んでいたんだろう。ふとそんなことを考えていたら、
「悪い遅くなって」
遥香と仲良く手を繋ぎ彼が帰ってきた。
行くときは持っていなかったくまのぬいぐるみを大事そうに抱えていた。
あれ、一太は?
一緒じゃなかったの?
目をキョロキョロしていたら、
「一太は、惣一郎さんと一緒だから安心しろ。そのうち帰ってくる。紗智と那和が付いているから大丈夫だ。あと、これはな」
「かずえしゃんと、そうじぃじのおともだちからもらったの」
彼の手を離し、遥香がぱたぱたと駆け寄ってきた。ベットによいしょよいしょとよじ登ると、
「ママにあげる。ハルちゃんがいなくてもさみしくないでしょう」
4月からずっと行きたがっていた幼稚園に通い始める遥香。すごく楽しみにしている。
ありがとう。
思いがけないプレゼントに驚いていると、隣にごろんと寝そべってきて、甘えるように服に頬をすりすりしてきた。
遥香ゴメンね、寂しい思いばかりさせて。
我慢ばかりさせて。
片腕を肩に伸ばしそっと静かに抱き寄せた。すると、
「いいなぁ~~」ボソッと呟く声が聞こえてきた
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