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番外編 ごめんね、

そろそろ福島駅に向かわないと新幹線に間に合わないぞ、裕貴さんが彼と千里さんを呼びに来てくれた。 初めて見る小さな男の子と一緒だった。 2才くらいかな。目がくりくりしていて、とても可愛らしい男の子だった。 「息子の優真(ゆうま)だ。未知は会うのが初めてだろ?俺は心さえいれば充分だったんだが、跡取りがどうしても必要だって親父達に説得されて、茨木さんが引き取って面倒をみていたこの子を養子に迎えたんだ。優真、挨拶をしろ」 裕貴さんに言われ、慌てて頭を下げる男の子。 「もうちょっと優しく出来ないの?」 「五月蝿いな」 むすっとしてプイッと顔を逸らす裕貴さん。 「おぃおぃ、息子に焼きもちか?」 「そう言うお前だって娘に焼きもちを妬いているだろうが」 「は?」 買い言葉に売り言葉、口喧嘩を始めた二人。 「ひろパパと、おじちゃん仲良しだね。ゆうくん、おいで」 心さんが両手を広げると、ニコニコと笑いながら、胸に飛び込んでいった。 「ゆうくん、未知お姉さんに挨拶出来るかな?」 「うん」緊張しているのか蚊の鳴くような小さな声で返事をすると、ペコリと頭を下げて、ゆうくん、にちゃい。そう自己紹介してくれた。

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