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番外編 穏やかで愛おしい日々
その日の夜。寝たくないと駄々を捏ねる子供達に手を焼きながらも何とか寝かしつけて、ホッと一息ついていたら、彼がひょっこりと顔を出した。
「ごめんな、早く帰って来れなくて」
橘さんや七海さん、紗智さんや那和さんが手伝ってくれたから大丈夫だよ。
「お利口さんにしてたか?」起こさないように、一太と遥香に小声で声を掛けて頭を撫でてくれた。
「太惺、心望だだいま」
ベビーベットをそぉーと覗き込み、すやすやと眠る二人のプニプニした柔らかな頬を人差し指でツンツンしながら目を細めて眺めていた。
そのあと上着を脱いでポンとベットの上に投げると、ラグマットの上に胡座をかいて腰を下ろし、ポンポンと膝を軽く叩いた。
「ここなら落ちる心配がないだろ?おいで」
にこっと優しく微笑み掛けられて。
真っ赤になりながら頷き、恥ずかしいから前を向いて膝の上に座ろうとしたら、普通は逆じゃないのか?と真顔で言われてしまった。
「耳まで真っ赤だ」
向い合わせで膝の上にちょこんと座ると苦笑いされてしまった。
だってまだ慣れてなくて、恥ずかしいんだもの。仕方ないでしょう。
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