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番外編 穏やかで愛おしい日々

「さっき鞠家と話しをした時に柚原っていう名前が出てきただろ?ソイツが橘の旦那だ」 え? 何かの聞き間違いじゃないかなって一瞬耳を疑った。 「補足すると、紗智の旦那が鞠家で、那和の旦那がムショに入ってる俺の兄だ」 初めて耳にすることばかりで、頭が追い付いていかない。 「橘も言っていたが、未知は疫病神じゃない。恋のキューピットだ。未知がいたからこそ、みんなそれぞれに最高の伴侶を得て、幸せを掴んだ」 話しをしながら、たっぷりの泡がお腹を包むこんだ。 「俺と未知を出会わせてくれたのも、結び付けてくれたのも橘だ。こうしてまた新しい命を授かることができた。だから橘には感謝しかない。どんなお仕置きをされても、俺は別に構わない」 遥琉さん……… 思わず顔を上げたら、彼が驚いて、その弾みでつるっと片方の手が下へと滑っていった。 あっ……… 秘部に指先が触れた瞬間ピクンと身体が震えて思わず変な声が出てしまい慌てて両手で口元を覆った。 「たく、煽ってどうするんだ。橘と鷲崎がいなかったら襲うところだぞ」 彼が困ったように苦笑いを浮かべていた。 そんなつもりじゃなかったの。 慌てて首を横に振った。 「これじゃあ生殺しもいいところだ」 一人言をブツブツ言いながら、頭のてっぺんから足の爪先まで・・・・あんなところやこんなところまで、体の隅から隅まで丁寧に洗ってくれて、そのあと一緒に湯船に浸かった。 広い胸にしなだれるように寄り掛かると、腰に腕が回ってきてぎゅっと抱き締めてくれた。

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