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番外編 穏やかで愛おしい日々

「悪戯はしない。約束する」 にっこりと微笑み掛けられて。 そぉーとおっかなびっくり彼の隣に潜り込んだ。 腕枕をしてもらい横になると、もう片方の腕が腰に回ってきて、お腹を気遣いながらそっと静かに抱きしめてくれた。 「やっぱりこうしているときが一番落ち着く」 幸せに満ちた優しい笑顔を見せてくれた。 「あのな、さっき肝心な話しがまだだって橘に言っただろう?その事なんだが・・・・・」 そこで言葉に詰まると、一転して辛そうな表情を浮かべた。 遥琉さんいいよ。 僕には言いずらい話しなんでしょう。 それなら無理してまで話さなくてもいいから。 上目遣いに見上げて首を横に振った。 「たく、お前は………」 遥琉さん………?首を傾げた。 「あまりにも可愛すぎて今にも死にそうだ」 抱き締める腕に力が込められたのが分かった。 「頼むからそれ以上煽らないでくれ。これでも我慢しているんだから」 困ったように笑うと、瞼に、そして唇に優しいキスが触れた。

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