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番外編 彼からの告白
見つめ合うと、どちらからともなく笑みが溢れ、そのままゆっくりと唇を重ねながら、僕はこれ以上ないほどの幸せを感じていた。
そのあと、彼と手を繋ぎ、そぉーと玄関から出てログハウスに戻った。
せっかくだから、もう少しだけ二人きりでいろいろな話しをしたかったのに。
聞きたいことも山のようにあったのに……………
それなのに…………もう遥琉さんたら。
あっという間にベットに連れ込まれて、あれよあれよというまに袢纏を脱がされた。
待って遥琉さん。
手をグーに握り胸を軽くポンポンと叩いた。
「子供たちは千里がみててくれるから大丈夫だ。俺だってたまには未知に甘えたい。ダメか?」
熱っぽい眼差しで見詰められ、かぁーーと顔が熱くなった。
伏せ目がちになりながらも見詰め返すと、柔らかく微笑んだ彼に何度も髪を撫でられた。
その指はとても心地よくて。
息を溢すと、今度はその唇に彼の唇が触れてきた。
おなかになるべく体重を掛けないように、細心の注意を払いながらのし掛かってきた彼に抱き締められ、口内に舌がはいってきた。
さっきとは違う情熱的なキスに、ドキドキして今にも心臓が飛び出てきそうになった。
記憶を失くす前も、こんなすごいキスをしてたのかな?恥ずかしくて、まともに彼を見ることが出来なかった。
舌に舌を絡められ、柔らかく吸われると、閉じた目の奥がじわじわと熱を帯び熱くなりはじめた。
「ぅ………ん………」
鼻にかかった声が漏れるのが恥ずかしくて、彼の胸元にギュッとしがみつくと、より強く抱き締められた。
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