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番外編 彼からの告白

「ママがきたよ。もうなかないで」 大きな声で泣きじゃくる太惺と心望を一太が一人で懸命にあやしていた。 ごめんね。慌てて駆け寄った。 いちいち悩んでてもしょうがない。 めそめそ泣く暇なんて僕にはないもの。 それに、なるようにしかならないって、和江さんが言ってたもの。 太惺と心望のオムツを交換し、交互に抱っこしあやしていたら、二人の泣き声に気が付いた紗智さんと千里さんが駆け付けてくれた。 「浮かない顔して………何かあった?」 すやすやと穏やかな寝音を立てて眠る子供達の寝顔を眺めていたら、千里さんに声を掛けられた。 ううん、首を横に振ると、 「嘘。顔に出てるよ、遥琉とお兄ちゃんのことが気になってしょうがないって」 すぐに心の内を看破されてしまった。 なんで分かったの? 驚く僕に、千里さんがニコッと微笑み掛けてくれた。 「昨日の夜からマーがおかしいって、紗智と那和に言われてね、アタシも気になってそれとなく未知を観察してたの。アレを見たら誰だってそう思うよね」 隣に千里さんがゆっくりと腰を下ろしてきた。長い華奢な脚を器用に組んで、ベビーベットの隣にちょこんと座り、お手手を万歳してねんねする太惺と心望、それに一太と遥香の寝顔を覗き込む紗智さんを眺めながら言葉を続けた。 「単刀直入にいうと、お兄ちゃんは遥琉と付き合って時期が確かにあったわ。でも、それは未知が遥琉に出会うずっと前の話しよ。今は、一番の心友として、貴方の親代わりとして側にいる」

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