775 / 3636

番外編 彼からの告白

「未知が不安にならないように、俺も優璃ももっとしっかりしないとな」 「あなたはしっかりする必要はありませんよ。あなたにしっかりされたら、私があなたを尻に敷く意味がなくなるでしょう」 「それだけは勘弁してくれ」 柚原さんが急にワタワタし始めた。 「私と遥琉の関係を知ってもなお、側にいることを快く認めてくれたあなたには最大限感謝しています」 「分かっていて勝手に好きになったんだ。それに、プロポーズしたとき約束したし」 ここに来たときは不機嫌そうにしていのに。恥ずかしいのか柚原さんの顔が真っ赤になっていた。 「たく人騒がせな夫婦だよ、お前たちは」 「は?元はといえば遥琉、あなたが悪いんでしょう。那奈さんがいる身で取っ替え引っ替え、次から次に。人の気もしらないで、弄んでおいてよく言えますね」 「だめだ、それ以上は言うな………じゃない、言わないでくれ。未知、これには訳が………本当にすまない」 今度は彼がワタワタする番だった。 橘さんって本当に強い。

ともだちにシェアしよう!