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番外編 いつか分かり合えるその日まで
僕は一人じゃない。みんながいる。
ねぇベビハル。お腹を擦りゆっくり話し掛けた。
ママね、みんなから元気と勇気をもらったから、目を逸らさずちゃんと彩さんと向き合うことに決めたよ。
何があってもママ逃げずに戦うから、ちゃんと見ててね。
彩さんと面会したい。そう書いたメモを彼に見せたら当然のように怒られた。諦めきれず橘さんに相談したら、
「公判前なので弁護士以外は接見禁止になっていると思いますが、手紙を書いてそれを彩さんの国選弁護人に託すという手もありますよ」そう言われた。
「おい待て、まさかお前が行く気か?」
柚原さんが顔色を変えて飛んできた。
「あと誰がいるんですか?国選弁護人になった二村は大学の同期です。茂原さんのことも色々調べなければなりませんし」
「なら俺も一緒に行く」
「駄目です」
「何で?」
「あなたには遥琉と共に未知さんや子供達、それに紗智さん、那和さんを守ってもらいたいんです。私は大丈夫ですから」
橘さんがにっこりと微笑みかけた。
「大丈夫な訳ないだろう」
何がなんでも付いていくと言い張る柚原さんに橘さんは、
「私が浮気するとでも思いましたか?私はあなたを誰よりも愛しています。ハルちゃんのパパたんとして、未知さんの父親として、あなたにはここに残ってほしいんです」
諭すようにゆっくりと話し掛けた。
「そこまで言うなら………分かったよ」
渋々ながらも最後は柚原さんが折れた。
これから東京に戻る千里さんと遼成さんと一緒に向かうことになった。
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