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番外編 いちたとハルちゃんの、ママの記憶を取り戻せ!大作戦!

黒竜(ヘイノン)の動きが活発化している。彩を監視するためひそかに潜り込ませた仲間の女からも、彩が妙な動きをしていると報告を受けている。それは千里からの……いや、昇龍会会長からの手紙だ」 「そうか」 わざわざ言い換えた笹原さん。その意図に気付いたのだろう。彼の表情は強張っていた。 「地竜(ディノン)といい、鳥飼といい、お前も大変だな」 「二人とも未知を愛している。未知は俺のだ。近づくな、ダメだって言っても聞く耳を持つわけがないだろう」 「少しは成長したな」 「少しはって…………そういうお前こそ、千里に隠れて今も風俗嬢と付き合っているんだろう」 「だいぶ昔に別れたよ。今は千里一筋だ。一太、ハルちゃんもういいかい?」 笹原さんが一瞬翳りのある表情を浮かべた。 彼に気付かれる前にすぐに顔を逸らすと、どこかに隠れた二人に声を掛け、探し始めた。

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