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番外編 遥琉さん、ありがとう

彼の熱い口唇が性器を咥えると、同時に長い指が固く閉じた花弁を左右に押し開いた。 「ひぁっ」 思わず高い声が出て両手で口を覆った。 「子供たちはみんな熟睡中だ。そう簡単には起きないよ。隣で聞き耳を立ててる夫婦にたまには聞かさせてやったらいいんだ」 「っぁ………っ」 久し振りにうける彼の口淫は巧みで。 音を立ててしゃぶられ舌を絡められるたび、身体からふにゃっと力が抜けていった。 「マー」帰ってくるなり紗智さんにむぎゅーっと抱きつかれてしまった。 「どうしたの?」 鞠家さんとまた喧嘩でもしたのかな? 泣きじゃくる紗智さんを宥めていたら、両手に抱えきれないくらいの荷物を抱えた鞠家さんが姿を現した。 「一緒に暮らすようになって、未知や子供達の側から一度も離れたことがないだろう?この三日間、俺よりも、未知や子供たちのことばかり気に掛けて心配していたんだ」 「ごめんなさい」 「いちいち謝る必要はない。仲が良くて本当の親子みたいで羨ましいよ。未知と離れていて寂しかったみたいだから、甘えるだけ甘えたらいい、俺がそう言ったんだ。だから気にするな」 新婚旅行に行く前は顔が強張りピリピリしていたのに、穏やかな表情に戻っていた。 「まりやさんおかえりなさい!」 「まりしゃん、おかえり」 早速鞠家さんの姿を見つけた一太と遥香が笑顔で駆け寄っていった。 「一太、ハルちゃんただいま。いい子にしてたか?」 「うん!いいこしてたよ。あ、でもね、パパ、たちばなさんにめっちゃ、めされてたよ」 「そうか。ママにまた悪さして、橘に怒られたか」 「うん!」 一太それ以上はダメ! 顔から火が出るくらい恥ずかしかった。 寝ぼけ眼を擦っていたとはいえ、まさか一太に見られるとは思っても見なかったから。それなのに彼ったら…………あぁ、もう、橘さんが怒るのも無理ない。 身の置き場にほとほと困った。

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