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番外編 頑なな心をとかすのは

昨日とはまた違う車種のレンタカーに先に乗り込み足をぶらぶらさせながらみんなが乗るのを大人しく待っていた一太と遥香。 紗智さんと七海さんが二人が退屈しないようにと手遊びをしたり、スマホで動画を見せてくれたりして、遊び相手になってくれたお陰で退屈せずお利口さんにして待つことが出来た。 二人には感謝しても仕切れない。 それに一睡もせず警備にあたる鳥飼さんと黄さんにも。 「鳥飼さん、黄さん、いつもありがとう」ぺこりと二人に頭を下げた。 「姐さんを守るのが俺達弾よけの役目。いちいち礼はいらない。姐さん、段差があるから足元に気を付けて下さい」 車に乗り込む時、鳥飼さんが手を貸してくれた。 「ありがとう」 「だからさっきも言ったが・・・・まぁ、それが姐さんの良いところだから、仕方がないか」 困ったように苦笑いされてしまった。 「しかしまぁ、たいした女だな」 「私の妹だと到底思えない、そう言いたいんでしょう」 「な訳あるか」 車内はとても賑やかだった。昨日に引き続き鷲崎さんがハンドルを握り、助手席には七海さん。 7人乗りだけどすでに定員オーバー。しかもチャイルドシートを装備していない、警察に見付かったら間違いなく減点プラス罰金だろう。まぁそうやすやすと捕まる俺じゃないがな。鷲崎さんは不敵な笑みを浮かべていた。 鳥飼さんや若衆たちが乗った車は、ピタリと後ろを付いて来ていた。

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